プロフィール

証券会社で富裕層の資産コンサルタントを経験。お金のアドバイザーとしてより幅広い年齢層のお金の悩みを解決し、身近な存在となるべく株式会社400Fに転職。「オカネコ」専属の金融オンライン・アドバイザーとして、全国にお住まいの方の資産形成をサポートしている。
NISAでは「成長投資枠」と「つみたて投資枠」の併用ができます。NISAを最大限に活用するには、成長投資枠とつみたて投資枠の違いを理解し、使い分けることが大切です。本記事では、NISAの成長投資枠とつみたて投資枠の違いを解説します。また、成長投資枠・つみたて投資枠の使い分け方の例もお伝えするので、NISAを上手に使いこなしたい方はぜひ参考にしてください。(監修者:金融オンライン・アドバイザー 田嶋ひかり)
NISAの成長投資枠・つみたて投資枠には、4つの違いがあります。
4つの違いについて、それぞれ詳しく解説していきます。
つみたて投資枠を使って投資できる商品は、長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託のみです。そのため、つみたて投資枠を使って個別株の購入はできません。また、投資信託の中でも販売手数料のかかるもの、信託報酬が高いもの、信託契約期間が20年未満のものなど、長期の積立投資に向かない商品はつみたて投資枠の対象外です。つみたて投資枠を使って投資できる商品の一覧は、金融庁のホームページに て確認できます。
金融庁 つみたてNISAの対象商品(外部サイト)
※つみたて投資枠の対象商品は、現行NISAのつみたてNISA対象商品と同様です。
つみたてNISA銘柄数ランキングで【つみたてNISAにおすすめの証券会社】を探す
一方、成長投資枠では、つみたて投資枠よりも幅広い商品への投資が可能です。投資信託や個別株はもちろん、ETFやREITなどへの投資もできます。ただし、以下に該当するものは成長投資枠の除外商品となっており、成長投資枠での購入はできません。
<NISA成長投資枠の除外商品>
・整理銘柄(上場廃止が決まっている銘柄)
・監理銘柄(上場廃止の可能性がある銘柄)
・信託期間20年未満の投資信託
・毎月分配型の投資信託
・デリバティブ取引を用いた一定の投資信託
出典:金融庁|新しいNISA(外部サイト)
NISAでの商品購入方法は、「積立購入」と「スポット購入」の2つがあります。
成長投資枠では、積立購入とスポット購入の2つから購入方法を選べます。一方、つみたて投資枠は長期の積立・分散投資を行うための枠なので、積立購入にしか対応していません。
成長投資枠とつみたて投資枠では、年間に投資できる金額(年間投資枠)が違います。
<NISAの年間投資枠>
・成長投資枠:最大240万円
・つみたて投資枠:最大120万円
注意点として、購入した商品を売却しても年間投資枠は再利用できません。例えば、成長投資枠を使って40万円分の商品を購入後、すべて売却したとします。この場合、成長投資枠の年間投資枠の残りは200万円です。つまり、年間を通して商品購入できる金額が、成長投資枠は最大240万円、つみたて投資枠は最大120万円ということです。商品の売買を繰り返すと、あっという間に年間投資枠を使い切ってしまうので注意しましょう。
金融オンライン・アドバイザー 田嶋さん:
NISAはこれまでよりも投資可能額が拡大しますが、購入した商品を売却するとその年の年間投資枠は再利用ができません。「つみたて投資枠」は長期の積立投資に活用し、幅広い商品に投資ができる「成長投資枠」は配当や株主優待目的の株式を長期保有するなど、うまく使い分けましょう。
NISAでは、成長投資枠・つみたて投資枠を合算し、生涯で最大1,800万円の商品購入・保有が可能です。ただし、成長投資枠の非課税保有限度額は最大1,200万円です。
<NISAの非課税保有限度額>
・成長投資枠:最大1,200万円
・つみたて投資枠:最大1,800万円
※成長投資枠とつみたて投資枠を合算して最大1,800万円
成長投資枠で保有している商品がない場合は、つみたて投資枠だけで1,800万円の非課税保有限度額を使うことができます。一方、つみたて投資枠で保有している商品がない場合でも、成長投資枠だけで使える非課税保有限度額は1,200万円です。つまり、NISAの1,800万円の非課税保有限度額をフル活用したいなら、少なくとも600万円はつみたて投資枠を使って投資する必要があります。
ちなみに、生涯の非課税保有限度額については枠の再利用が可能です。もし非課税保有限度額いっぱいに投資をしている状態になっても、商品を売却して枠を空ければ、その分別の商品を新たに買うことができます。
金融オンライン・アドバイザー 田嶋さん:
NISAは、最大で1,800万円の非課税保有限度額がありますが、上記にあるように「成長投資枠」だけを活用する場合は1,200万円が上限です。また、非課税保有限度額は枠の再利用は可能ですが、「年間投資限度額」は再利用できないので注意しましょう。
成長投資枠・つみたて投資枠は、何に投資したいのか、積立購入・スポット購入のどちらがしたいのかを考慮しつつ、柔軟に使い分けるとよいでしょう。参考までに、成長投資枠・つみたて投資枠の使い分け方の例を紹介します。
個別株はつみたて投資枠では購入できないため、株主優待や配当を受け取りたい方は、成長投資枠を使う必要があります。つみたて投資枠対象の投資信託を購入する際は、できるだけつみたて投資枠を使い、成長投資枠の年間投資枠は個別株投資のために残しておくとよいでしょう。
臨時収入が入るなどして、一度にまとまった金額を投資したいときは、スポット購入ができる成長投資枠を使うと便利です。そのほか、つみたて投資枠で積立中の投資信託を買い増ししたいとき、一括投資でリスクを取って大きなリターンを狙いたいときも、成長投資枠の利用を検討してみてください。
老後資金や子どもの大学進学費用など、数年後・数十年後に必要な資金を運用で用意したい場合は、安定的なリターンが見込める積立投資がおすすめです。積立投資をする際は、ぜひNISAのつみたて投資枠を活用しましょう。つみたて投資枠で投資できる商品は、長期の積立・分散投資に適した投資信託のみなので、誤ってハイリスクな商品を選んでしまう心配がありません。
成長投資枠とつみたて投資枠の違いは、「投資できる商品」「購入方法」「年間に投資できる金額」「生涯の非課税保有限度額」の4つです。成長投資枠・つみたて投資枠の使い分けに迷っている方は、何に投資したいのか、積立購入・スポット購入のどちらがしたいのかに注目して判断するとよいでしょう。
金融オンライン・アドバイザー 田嶋さん:
NISAは、旧NISAと比べて投資可能額が増え、非課税保有期間は無期限になります。つまり、購入できる商品や購入方法、1年間の投資可能金額などの選択肢も広がるということです。ご自身の資産運用の目的に合わせて、「成長投資枠」と「つみたて投資枠」を上手に活用することが重要ですので、本記事を参考にNISAのメリットを最大限享受できる資産運用計画を立ててみましょう。
証券会社・ネット証券 総合ランキング
NISAについてもっと知りたい方は、以下の記事をチェックしてみましょう。
つみたて投資枠のメリットとは
成長投資枠のメリットとは
NISAでシミュレーション
一括投資・積立投資のどちらにすべき?
NISAの非課税期間は?
本記事に掲載されている情報は2023年10月18日時点のものです。NISA制度に関する最新の情報は、金融庁ホームページ(外部サイト)をご確認ください。