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旧NISA(一般・つみたて)は2024年以降どうなる? NISA開始後の対応例を解説

旧NISAで保有中の商品は、NISA開始後も非課税期間が終わるまでそのまま運用の継続が可能です。もちろん売却したい場合はいつでも売却でき、NISA開始後にどのような対応を取るかは、個人の判断次第になります。本記事では、2024年以降の旧NISAの取扱いのポイントを詳しく解説します。また、NISA開始後に旧NISAの商品をどうするべきか、対応例もお伝えするので参考にしてください。(監修者:金融オンライン・アドバイザー 松井大輔)

2024年以降の旧NISAの取扱い|ポイントは3つ

2024年のNISA開始以降、旧NISAはどのような取扱いになるのでしょうか。ポイントは次の3つです。

2024年以降の旧NISA取扱いのポイント


1. 新規の投資はできなくなる

NISA開始後は、旧NISA口座での新規の商品買付はできません。そのため、旧NISA口座の非課税枠を使い切りたい方は、2023年中に買付を済ませる必要があります。2024年以降に新たに非課税枠で商品を買いたいときは、NISA口座での買付を行いましょう。

金融オンライン・アドバイザー 松井さん:
皆様から「来年から始まるNISAを利用するために、今から投資を始めるべきか、来年まで待ってから始めるべきか?」という質問を多くいただきます。旧NISAの非課税枠が残っている場合は、NISAの開始を待つ必要はなく今から旧NISAを活用し、NISAが始まったら旧NISAとNISA両軸で運用するのがおすすめです。ただし、旧NISAは非課税期間に制限(一般NISAは5年間、つみたてNISAは20年間)がある点に注意が必要です。旧NISAとNISAを上手に活用して、長期的な資産形成を目指しましょう。



2. 保有中の商品は非課税期間終了まで運用継続できる

旧NISAで保有中の商品は、NISA開始後も非課税期間終了までそのまま運用を継続できます。もちろん2024年以降も、旧NISA口座の商品から発生した譲渡益や配当は非課税扱いとなるためご安心ください。ちなみに、旧NISAの非課税期間は、一般NISAが5年、つみたてNISAが20年です。

なお、非課税期間終了後は旧NISA口座から課税口座(特定口座・一般口座)へ商品の移管が行われ、移管後に発生した譲渡益や配当は課税対象です。課税口座への商品移管を望まない場合は、非課税期間内の売却を検討しましょう。


3. 旧NISA口座からNISA口座への商品移管はできない

旧NISAには、非課税期間の終了時に、保有している商品を翌年の非課税枠に移管する「ロールオーバー」という仕組みがありました。しかし2024年以降は、旧NISAの非課税期間が終了してもロールオーバーの選択はできません。なぜなら旧NISA口座とNISA口座は、それぞれ別の非課税枠として扱われるためです。

旧NISAからNISAへの移管

同じ理由から、旧NISA口座で保有している商品を、NISA口座へ移管もできません。旧NISA口座の商品をNISA口座で保有したいときは、一度商品を売却し、改めてNISA口座で買い直す必要があります。


【対応例】旧NISAの商品は「継続保有」「売却」どちらが良い?

旧NISAで保有中の商品を、2024年以降も継続保有するべきか、それとも売却すべきか、悩んでいる方もいるでしょう。どちらを選ぶかは個人の考え方次第で正解はありませんが、1つの参考として、一般NISA・つみたてNISAの場合に分けて対応例を解説します。


一般NISAの場合の対応例

一般NISAは非課税期間が5年と、つみたてNISAの20年に比べて短い点が判断のポイントになるでしょう。継続保有を選択しても、長くて5年後には非課税期間が終わり、課税口座で持ち続けるか、売却してNISA口座で買い直すことになります。

注意したいのは、非課税期間終了時もしくは売却時に損失が出ていると、NISAの非課税メリットを活かせなくなってしまう点です。そのため一般NISAの商品は、非課税期間のうちにタイミングを見て売却を検討するほうがいいかもしれません。

特に値動きの激しい個別株の場合、取得価格以下まで値下がりするリスクを考慮して、慎重に判断する必要があります。中長期の運用を予定しているなら、譲渡益が出ている間に一旦売却・利益確定し非課税の恩恵を得て、その後タイミングを見てNISAで改めて買い直すのも1つの方法です。


つみたてNISAの場合の対応例

つみたてNISAの保有商品は、もともと中長期での運用を前提に購入した方が多いでしょう。つみたてNISAの非課税期間は20年と長いので、NISAで買い直さなくても十分な期間にわたり非課税での運用ができます。

そのため、つみたてNISAの商品は2024年以降も売却せずに、そのまま運用を続けてはいかがでしょうか。また毎月の積立も、NISAのつみたて投資枠を使ってぜひ継続しましょう。そうすれば、旧NISAとNISAの非課税枠を最大限に活用しながら運用できます。

金融オンライン・アドバイザー 松井さん:
ここで書かれている通り、一般NISAは非課税期間が5年と短いため、相場が下がっているタイミングで非課税期間が終了して課税口座に移行されると、NISAのメリットを十分に活かせない可能性があります。そのため、非課税期間の終了ぎりぎりまで待たず、非課税期間中のタイミングが良い時に売却ができるとベストでしょう。一方でつみたてNISAは非課税期間が20年と長いため、しばらくは売却のタイミングを気にせず継続して積立運用していくと良いでしょう。



旧NISAの商品の売却タイミング3つ

旧NISAで保有中の商品を売却するなら、売却タイミングはよく考えてから決めましょう。旧NISAの売却タイミングを3つ紹介するので、いつ売却するべきか迷っている方は参考にしてください。

旧NISAの商品の売却タイミング


非課税期間が終了するとき

先述のとおり、旧NISAで保有中の商品は、非課税期間終了後は課税口座に移管されます。課税口座移管後は、通常どおり譲渡益や配当に20.315%の税金がかかるため注意が必要です。

非課税での運用を続けたいときは、非課税期間が終了するタイミングで一度商品を売却し、NISAの口座で買い直しを行ってください。


値下がりしそうなとき

NISAの非課税メリットが発揮されるのは、譲渡益や配当などの利益が出たときだけです。旧NISAで保有中の商品を損切りした場合、非課税メリットが得られないほか、損益通算や繰越控除ができないというデメリットも発生します。

旧NISAで保有中の商品が値下がりしそうなときは、思い切って売却し、利益確定することも視野に入れたほうがよいでしょう。


資金が必要になったとき

いつでも好きなタイミングで商品を売却し現金化できるところは、NISAの大きな強みです。たとえ非課税期間中であっても、資金が必要になったときは商品の売却を検討しましょう。

逆を言えば、「資金が必要になるまでは売却せずに運用を続ける」という考え方もできます。誰もが「利益を最大化できるタイミングで売却しよう」と考えますが、その見極めはなかなか難しいものです。売却のタイミングを決めきれない方は、資金が必要になるまでは運用を続けるつもりでどっしり構えていると、想定より良い結果を得られるかもしれません。

金融オンライン・アドバイザー 松井さん:
投資を始める前に、「売却のタイミング」を決めておくのがおすすめです。何のためにいくら貯めるのか、あらかじめ目標を決めておくと、いざ資産を使うタイミングが来たときに売却しやすいと思います。また、仮に旧NISAの非課税投資枠を全て使い切って課税口座でも運用している場合は、利益が大きいほど売却時に支払う税金も増えてしまうので、NISAが始まるタイミングで一度売却して移し替えるのも一つの手です。自身の目標や状況に合わせて、最適な運用方法を選びましょう。



まとめ

2024年以降は、旧NISA口座で商品の新規買付はできませんが、すでに保有中の商品に関しては、非課税期間終了まで非課税での運用を続けることができます。NISAの開始に伴い、旧NISAで保有中の商品を売却するかどうかは、人それぞれの状況や考え方によって判断が分かれるでしょう。NISA開始直前のこの機会に、2024年以降の旧NISAの取扱いについて、ご自身の考えを整理してみてはいかがでしょうか。

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本記事に掲載されている情報は2023年10月12日時点のものです。NISA制度に関する最新の情報は、金融庁ホームページ(外部サイト)をご確認ください。

  • プロフィール

    監修者:松井 大輔のプロフィール画像

    監修者:松井 大輔

    1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP、日本証券業協会認定 証券外務員一種

    エンジニアを経て保険業界へ転身。保険営業に携わりながらセミナーや社内勉強会、金融コラムの執筆と活動の場を広げ、2023年に株式会社400Fに入社。エンジニア時代に培った論理的思考を用いてお金の話をわかりやすく伝えることをモットーに、住宅・教育・老後資金など総合的なライフプランニングをご提案している。

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