〔NY石油〕WTI続落、80ドル台(1日午前)

5/1 23:50 配信

時事通信

 【ニューヨーク時事】1日午前のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、中東情勢の緊張緩和見通しや米利下げ先送り観測を背景に売られ、続落している。米国産標準油種WTIの中心限月6月物は午前10時40分現在、前日比1.35ドル安の1バレル=80.58ドル。
 イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘休止と人質解放を巡る間接交渉で、イスラエル当局者は4月30日、AFP通信に対し、同国と仲介役エジプトがハマスに提示した休戦案に対する回答期限は「5月1日夜(日本時間2日未明)だ」と明らかにした。ロイター通信によれば、イスラエルの複数の当局者は、交渉が妥結すれば、パレスチナ自治区ガザ最南部ラファへの侵攻は先送りされる可能性があるとの見方を示した。回答期限が近づく中、市場ではイスラエルとハマス間での休戦実現に向けた期待感から、過度な供給不安が後退し、売りが先行している。
 また、米連邦準備制度理事会(FRB)による金融政策発表を控えた警戒感も相場を圧迫。今回の連邦公開市場委員会(FOMC)では金利据え置き決定が確実視されているものの、最近のインフレ指標が上振れしていることもあり、利下げ開始時期が後ずれするとの見方が拡大している。高金利環境が長期化すれば、需要減退につながりかねないとの懸念が根強い。
 米エネルギー情報局(EIA)が午前に発表した4月26日までの1週間の米石油在庫統計によると、原油在庫は前週比730万バレル増となり、市場予想(110万バレル減=ロイター通信調べ)に反して大幅な積み増しとなった。また、ガソリン在庫も減少予想に対して30万バレル増加。需給の緩みを示唆する結果となり、相場は下げ幅を拡大している。(了)

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最終更新:5/2(木) 0:26

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