〔米CPI反響〕米経済、軟着陸近づく=WFのブラード氏

5/16 4:19 配信

時事通信

 ウェルズ・ファーゴ(WF)のエコノミスト、サム・ブラード氏=きのう発表された4月の米卸売物価指数(PPI)が、根強いインフレ圧力への懸念を再燃させた一方、きょう発表された米消費者物価指数(CPI)は全般的に予想よりも弱めの結果だった。
 単月の物価指標だけで、インフレ鈍化の進展に強い確信を持つのは時期尚早だ。3~4カ月間かけて持続的なインフレ低下を示す材料がさらに必要だ。ただ、4月のCPI統計は、米連邦準備制度理事会(FRB)を勇気づけた。われわれは現時点で、9月と12月の連邦公開市場委員会(FOMC)で計2回利下げすると予想している。当初は利下げ開始は7月と見込んでいたが、最近のFRB高官らの発言から、9月利下げの可能性が高いとみている。
 FRBは引き続き、インフレ目標2%への低下と利下げ開始に向け忍耐が必要とのメッセージを市場に送り続けるだろう。
 CPIと同時刻に発表され、ほとんど注目されなかった4月の米小売売上高統計は、弱い内容だった。小売り統計は、消費者が支出に対する慎重な姿勢を浮き彫りにし、個人消費支出(PCE)がネガティブな影響を受けることが示唆された。最近発表された雇用、消費、インフレそれぞれの関連指標は、米経済がソフトランディング(軟着陸)に近づいていることを示唆している。(ニューヨーク時事)〈STAT〉〈FRB1〉

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最終更新:5/16(木) 4:19

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