(ブルームバーグ): 世界最大のメモリーメーカー、韓国のサムスン電子が30日発表した1-3月(第1四半期)の利益は急増した。人工知能(AI)開発に対する幅広い投資がけん引役となり、半導体事業が2022年以来の黒字に転じた。
発表によると、1-3月の純利益は6兆6200億ウォン(約7500億円)と、前年同期比4倍超となった。アナリスト予想平均の5兆6300億ウォンを上回った。
今回の決算はエレクトロニクス製品やAIを動かし、深刻な落ち込みを経験していたメモリー需要が回復し始めていることを示している。
スマートフォンメーカーでもあるサムスンは、世界経済の先行き不透明感による1年間の落ち込みを取り戻そうとしている。23年は半導体部門が14兆9000億ウォンの赤字に転落し、同社全体の営業利益は15年ぶりの低水準にとどまっていた。
オープンAIの対話型AI「ChatGPT」登場後、AI開発に使われる半導体需要もあり、市場は徐々に回復の兆しを見せている。サムスンは4四半期連続の赤字となっていた半導体部門で、予想を上回る1兆9100億ウォンの営業利益を計上した。
サムスンは決算発表で、4-6月(第2四半期)と下期も半導体需要が堅調に推移するとの見通しを示した。半導体業界が好調を維持するのは、生成AIの需要によるところが大きいとも指摘した。
原題:Samsung’s Profit Surges After AI Boom Reverses Chip Losses (1)(抜粋)
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最終更新:4/30(火) 10:06
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