お寺で起こった「笑いをこらえられない秀逸な光景」ベスト3は…。
そう語るのは、これまでX(旧Twitter)上で8年間365日、毎日欠かさず大喜利のお題を出題し、累計で200万以上の回答を見てきた「坊主」氏だ。いまや空前の「大喜利ブーム」。大喜利のように「斜め上の発想を出す」というスキルは、「面接での一言」「LINEでのうまい返し」「意中の相手を口説く言葉」「新企画のアイデア」などに使える“万能スキル”でもある。そんな大喜利について、世界で初めて思考法をまとめた話題の著書『大喜利の考え方』では、「どうすれば面白い発想が出てくるのか」「どんな角度で物事を見ればいいのか」などを超わかりやすく伝えてくれている。まさに「面白い人の頭の中」が丸わかり。そこで、この記事では、本書より一部を抜粋・編集し、大喜利的な思考法を詳しく解説する。(構成/種岡 健)
● 怖いと笑いは紙一重
以前、部下に説教している人を喫茶店で見かけました。
「いつになったら本気になれるんだよ」
と言い放って、重たくなった空気の中で、部下のスマホが、
「よく聞き取れません。もう一度、ゆっくり話してください」
と反応して、周囲で笑いが起こりました。
この威力たるや、ハンパないです。
こういった「緊張感」は、笑いの「フリ」と同じ構造ですが、さらに緊迫させて有効な手です。
「フリ」を基本に、いくつか加工の技を見ていきましょう。
● 「不謹慎」と「笑い」の関係
笑ってはいけない状況では、笑いが起こりやすいです。
教会や墓地、高級レストランなどでは、笑ってはいけない神聖な雰囲気があります。
私は坊主として「お寺」という場で働いていますが、そこにも厳粛な空気が流れています。
そんなお寺で、笑いをこらえられない光景があります。
それは、「お寺でルンバが暴走するシーン」です。
ぜひ、想像してみてください。
・墨を乾かしている卒塔婆(そとうば)をなぎ倒しながら掃除するルンバ
・寺が広すぎて力尽きて戻ってこないルンバ
・法事中になぜか動き出して本堂を横切るルンバ
そのようなシュールな光景を私は実際に見てきました。もちろん笑いをこらえながら。
特に法事中にルンバが動き出したときは完全に「笑ってはいけない」状態になります。
このご時世、「機械に任せてはいけないこと」「人工知能の限界とは」などを考えることが多いですが、そういう話題のときには、このルンバの話を思い出します。
ちなみに、お寺というと雑巾掛けをしているイメージがあるかもしれませんが、結構、ルンバが使われています。
ラクをしたい煩悩があるのは、お坊さんも同じなのですね。
ということで、ピリッとした空気でパンパンにしておくと、ちょっとしたことでも面白く感じてしまいます。
風船を膨らませて、針を刺す。それと同じです。
(本稿は、『大喜利の考え方』から一部抜粋した内容です。)
ダイヤモンド・オンライン
最終更新:4/26(金) 6:02
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