香港大引:ハンセン1.4%安で反落、減益決算で蒙牛9.9%下落

3/27 17:42 配信

サーチナ

 27日の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比225.48ポイント(1.36%)安の16392.84ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が97.29ポイント(1.67%)安の5728.13ポイントと反落した。売買代金は1156億910万香港ドルとなっている(26日は1086億5250万香港ドル)。
 米中対立の激化が改めて不安視される流れ。サイバー攻撃を受けたとして米英両政府が中国国家安の関連企業全部に制裁を科すと発表したことに反発し、中国外交部は26日、「必要な対抗措置をとる」などと声明している。また、中国商務部は26日、米政府の電気自動車(EV)優遇策は公平な競争を阻害しているとして、世界貿易機関(WTO)に提訴したことを明らかにした。バイデン米政権は今年に入り、半導体やバイオテクノロジーなど複数分野で中国に圧力をかけている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が9.9%安、政府系インベストメント会社の中国中信(267/HK)が6.4%安、新エネルギー自動車(NEV)大手の比亜迪(1211/HK)が6.1%安と下げが目立った。蒙牛乳業については、通期決算の減益が嫌気されている。
 セクター別では、EV関連が安い。上記した比亜迪のほか、浙江零ホウ科技(9863/HK)が8.3%、小鵬汽車(9868/HK)が6.3%、蔚来集団(9866/HK)が5.8%ずつ下落した。
 半導体セクターもさえない。上海復旦微電子集団(1385/HK)が4.8%安、中芯国際集成電路製造(981/HK)が3.1%安、華虹半導体(1347/HK)が2.2%安、晶門半導体(2878/HK)が1.8%安で取引を終えた
 中国不動産セクターも売られる。碧桂園HD(2007/HK)が7.7%安、雅居楽集団HD(3383/HK)が5.8%安、融創中国HD(1918/HK)が4.3%安、世茂集団HD(813/HK)が4.1%安と値を下げた。
 半面、海運セクターはしっかり。海豊国際HD(1308/HK)が5.1%高、東方海外(316/HK)が2.2%高、中遠海運能源運輸(1138/HK)が2.1%高、中遠海運HD(1919/HK)が1.6%高で引けた。
 業績動向を手がかりにした物色も活発化。増益と合わせ配当の増額を予定した銘柄では、海洋油田掘削サービス大手の中海油田服務(2883/HK)が5.2%高、江蘇省拠点の翰森製薬集団(3692/HK)が4.0%高、電子機器製造受託サービス(EMS)中国大手の比亜迪電子(BYD電子:285/HK)が1.2%高と値を上げた。ほか、使い捨て医療器具大手の山東威高集団医用高分子製品(1066/HK)が8.0%高。同社の決算は減益だったが、配当の増額を予定した。
 一方、本土マーケットも反落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.26%安の2993.14ポイントで取引を終了した。ハイテク株が安い。不動産株、消費関連株、インフラ関連株、医薬株、公益株なども売られた。半面、銀行株は高い。エネルギー株、海運株も買われた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)

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最終更新:3/27(水) 17:42

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