アップル、中国のアップストアからワッツアップ削除-当局の命令受け

4/19 14:36 配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 米アップルは、中国のアップストアから米メタ・プラットフォームズの「ワッツアップ」と「スレッズ」を削除したと明らかにした。これらのアプリが中国の安全保障にリスクを及ぼすとする同国インターネット規制当局からの命令を受けた措置。

アップルは発表資料で、「たとえ同意できない場合でも、事業を展開している国の法律に従う義務がわれわれにはある。国家インターネット情報弁公室(CAC)は国家安全保障上の懸念に基づき、中国のアップストアから一部アプリを削除するよう指示した。ただ、これらのアプリは、取り扱いのある他の全てのアップストアで依然としてダウンロード可能だ」と説明した。

中国の規制当局は2023年、機能していなかったり、登録されていなかったりする多くのアプリを国内のアプリストアから一掃するプログラムを開始した。

一方、米政府は中国発の人気動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」の禁止に向けて動いており、親会社の字節跳動(バイトダンス)にTikTokを中国系以外のオーナーに売却するか、米市場での利用禁止に直面するか選択を迫っている。米国の政治家が措置の理由としているのも国家安全保障上の懸念だ。

ワッツアップのような外国のソーシャルメディアプラットフォームは既に、中国政府のネット検閲システム「グレート・ファイアウオール(金盾工程)」を回避する仮想プライベートネットワーク(VPN)などのツールがなければ、同国からはほとんどアクセスできなくなっている。

それでもこれら2つのアプリがアップストアから削除されれば、中国のユーザーが海外プラットフォームのコンテンツを閲覧することがさらに困難になる。

今回のアプリ削除については、米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が先に報じていた。メタの広報担当はブルームバーグ・ニュースに対し、アップルの発表資料を照会するよう求めた。

原題:Apple Pulls WhatsApp From China App Store on Beijing Request (1)(抜粋)

--取材協力:Kurt Wagner.

(c)2024 Bloomberg L.P.

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最終更新:4/19(金) 14:36

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