16日午後の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、午前中からの買いが一巡した後は1ドル=154円台前半でもみ合っている。午後3時現在、154円34~35銭と前日(午後5時、153円89~91銭)比45銭のドル高・円安。
ドル円は早朝、前日の海外時間に買いが優勢となった流れを受け、154円10~20銭前後で取引された。午前9時以降、実需筋の買いがやや強まり、仲値にかけては154円30銭台に浮上した。対人民元でドル高に振れたこともドル円を支援した。午前11時前後には154円40銭前後まで買われたが、上値では介入警戒感も根強く、正午前後は154円30銭台に伸び悩んだ。午後は同水準を軸にもみ合いとなっている。
前日の海外市場では、米国時間の序盤に発表された3月の米小売売上高が市場予想を大幅に上回る強い結果となり、米長期金利が上昇。153円90銭台から154円40銭台まで一気に水準を切り上げた。中盤以降は買い一服となり、終盤は154円10銭台に伸び悩んだ。
東京時間は「前日の米小売売上高が強かった余韻から買いが入りやすい地合い」(運用会社アナリスト)となり、いったんは上値を目指す展開となった。もっとも、「いつ介入が入っても不思議ではない水準でもあり、積極的には上値を攻めにくい」(大手邦銀)とされ、午後は一進一退となっている。鈴木俊一財務相は16日の閣議後記者会見で「必要に応じて万全の対応をしていきたい」と円安をけん制した。市場では「強いけん制ではないものの、油断はできない」(同)との声が聞かれる。
ユーロも午後は対円、対ドルで小動き。午後3時現在は、1ユーロ=163円88~91銭(前日午後5時、164円02~03銭)、対ドルでは1.0619~0619ドル(同1.0658~0658ドル)。(了)
時事通信
最終更新:4/16(火) 15:35
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