明日の戦略-AI関連が嫌われて週間では4桁の下落、来週はエヌビディアの決算に注目

5/15 17:01 配信

トレーダーズ・ウェブ

現在値
キオクシア75,440+4,940.00
フジクラ4,142-52
アドテスト25,175-60
スバル2,480-55.50
トッパンH4,588+621

 15日の日経平均は大幅続落。終値は1244円安の61409円。米国株高を受けて買いが先行し、序盤では上げ幅を500円超に広げて63200円台に乗せた。しかし、アドバンテスト<6857>が買い先行から早々にマイナス圏に沈んだほか、前日ストップ安となったフジクラ<5803>が高く始まったものの急失速するなど、AI関連が強く売られたことから一転して値を消す展開。一気にマイナス圏に沈むとそこからは下押し圧力が強まった。

 800円を超える下落で前場を終えると、後場は下げ幅を4桁に拡大。決算発表を控えたキオクシアホールディングス<285A>が2桁の下落率となる場面もあるなどAI関連が強烈に売り込まれる中、終盤には一時61000円の節目を下回った。1700円超下げたところで切り返して引けにかけてはやや値を戻したものの、4桁の下落で取引を終えた。AI関連が軒並み大きく下げたが、プライムでは値上がり銘柄の方が多かった。TOPIXの0.4%安に対して日経平均は2.0%安と、日経平均の下げの度合いが大きくなった。

 東証プライムの売買代金は概算で11兆4200億円。業種別では石油・石炭、保険、輸送用機器などが上昇している一方、非鉄金属、化学、ガラス・土石などが下落した。今期のV字回復見通しや自己株取得・消却などが好感されたSUBARU<7270>が後場急伸。半面、今期の見通しが市場の期待に届かなかったTOPPANホールディングス<7911>が急落した。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり857/値下がり674。決算で買われたSUBARU以外にもトヨタ、ホンダ、日産自動車など自動車株が大幅上昇。スクエニHDが決算を受けて急伸しており、任天堂やソニーGなどゲームのハード機を手がける銘柄にも強い動きが見られた。大半の半導体株が嫌われる中、ソシオネクストは5%を超える上昇。決算が好感された浜松ホトニクスやタクマがストップ高となった。

 一方、前日ストップ安のフジクラと決算発表を控えたキオクシアHDが8%台の下落。アドバンテスト、レーザーテック、ディスコなど半導体株の多くが値幅を伴った下げとなった。足元で人気になっていたイビデンやレゾナックHDが大幅安。ラサ工業や第一稀元素化学など化学系の銘柄が決算を受けて急落した。

 日経平均は大幅安。きのうフジクラがストップ安となったことから値持ちの良かった銘柄には利益確定売りが出やすくなるとはみていたが、ここまでネガティブなインパクトが大きくなるというのは意外であった。ただ、投資家も慣れたもので、後場に下げ拡大となってもプライムでは値上がり銘柄の方が多かった。今週、業種別でパフォーマンスが良かったのは、保険、卸売(商社)、石油・石炭、輸送用機器(自動車)、ガラス・土石など。来週もこれらの業種には注目しておきたい。


【来週の見通し】
 戻りを試すか。15日の日経平均は4桁の下落となったが、キオクシアHDの決算発表を前にAI関連の利益確定売りが急がれた印象が強い。キオクシアからは好決算が出てきただけに、週明けは反発スタートが見込まれる。AI関連がしっかり戻してくればそれでよしといった雰囲気になるであろうし、戻せない場合にはそれ以外の業種やセクターに資金が向かうだろう。米国ではエヌビディアが水曜20日に決算発表を予定しており、日米ハイテク株の支援材料となるかどうかが注目される。国内では決算発表が一巡して材料難となるが、全体ではいったん過熱感が削がれたことで、好決算銘柄を改めて物色する動きが強まりそう。弱材料にはある程度の耐性を示しつつ、水準を切り上げると予想する。


【今週を振り返る】
 大幅安となった。ソフトバンクGやフジクラの決算を消化する週かつ、金曜引け後にはキオクシアHDの決算発表が控えていたことから、AI関連の値動きが不安定となった。そして、日経平均はAI関連の影響を大きく受ける日が多かった。13日にはグロース株からバリュー株への資金シフトが見られる中で強い動きを見せ、史上最高値を更新した。しかし、14日はフジクラが決算を受けて売り込まれたことが嫌気されて600円を超える下落。15日は決算発表前のキオクシアHDのほか、半導体株や電線株が強烈に売り込まれて4桁の下落となった。日経平均は週間では約1304円の下落となり、週足では陰線を形成した。


【来週の予定】
 国内では、5年国債入札(5/18)、1-3月期GDP、3月第3次産業活動指数(5/19)、20年国債入札(5/20)、3月機械受注、4月貿易統計、4月首都圏新築マンション発売(5/21)、4月消費者物価指数(CPI)(5/22)などがある。

 企業決算では、イチケン、GMB(5/18)、TYK、うかい、相模ゴム(5/19)、東京海上、MS&AD、SOMPOHD、アーレスティ、極楽湯HD、大同信、フリージアマク、技研HD、ユビキタスAI、INEST、フライト、城南進研、夢隊(5/20)などが発表を予定している。

 海外の経済指標の発表やイベントでは、中国4月鉱工業生産指数、中国4月小売売上高、中国4月固定資産投資、米5月NAHB住宅市場指数、米3月対米証券投資(5/18)、米4月NAR仮契約住宅販売指数(5/19)、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(4/28~29開催分)、米20年国債入札(5/20)、米4月住宅着工件数、米4月建設許可件数、米5月フィラデルフィア連銀製造業景気指数(5/21)、米5月ミシガン大学消費者態度指数(5/22)などがある。

 米企業決算では、ホームデポ、キーサイト・テクノロジーズ(5/19)、エヌビディア、インチュイット、ハズブロ、ターゲット、アナログ・デバイセズ、ロウズ・カンパニーズ、プログレッシブ・コープ、ノードソン(5/20)、ウォルマート、ディア、ラルフ・ローレン、ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ、テイクツー・インタラクティブ・ソフトウェア(5/21)などが発表を予定している。

小松

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最終更新:5/15(金) 17:01

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