(本文8段落目の「昨年発表して今春開始予定だった」を「昨年中に開始予定だった」に訂正します。)
Maki Shiraki
[東京 4日 ロイター] - パナソニックホールディングスは4日、2026年3月期通期の連結純利益予想(国際会計基準)を下方修正した。前年比34.5%減の2400億円となる見通しで、従来予想を200億円下回る。人員削減が1万2000人規模に膨らむなど構造改革費用が想定より増加し、利益を押し下げる。
修正後の会社予想は、IBESがまとめたアナリスト15人による予想平均値2936億円を下回る。
構造改革費用は1800億円で、25年4─9月期公表の従来見通しから300億円増える。同社が進める人員削減で退職者が想定を上回った。和仁古明グループCFO(最高財務責任者)は会見で、1万人と見込んでいた人員削減が「1万2000人規模に膨らむ」と述べた。
一方、改革の規模拡大による収益改善効果も今期は420億円と従来から50億円上振れる。27年3月期も従来予想から130億円増の1450億円に上方修正した。
同時に発表した25年4─12月期の連結純利益は前年同期比56.6%減の1252億円だった。構造改革費用などが圧迫した。
<データセンター向け、モジュール工場新設>
車載電池は、電気自動車(EV)購入時の税額控除終了に伴う北米市況悪化により、今期販売量見通しを39ギガワット時(GWh)と従来の40GWhから引き下げた。EV市場は米国経済・政策の動向が不透明だが、同社は「25年10─12月期を底に27年3月期以降は緩やかに回復する」と想定、新興EVメーカー「ルシッド」など向けにも米国産セルの供給を始める予定。
データセンター向け蓄電システムは需要が旺盛で、モジュールの生産能力についてはメキシコ工場の既存ライン増強に加え、同工場の近接地での工場新設を決めた。同社は蓄電システムの売上高を29年3月期に現状から5000億円近い上積みとなる8000億円にする計画を掲げており、和仁古CFOは「(計画の達成)確度は極めて高まっている。顧客からの引き合いも増加中だ」と述べた。
<松岡氏退任、AI関連事業見直し>25年中の
AI(人工知能)関連事業については投資を続けるが、パナソニックウェル本部を3月末で解消し、米グーグル出身で本部長を務めていた松岡陽子執行役員が退任することも発表した。松岡氏が立ち上げた家事支援サービス「ヨハナ」は1月末で終了、昨年中に開始予定だった(訂正)家族支援サービスアプリ「ウミ」の開発継続も見送る。
和仁古CFOは、松岡氏のプロジェクトについて、予算は継続して付けていたが「スケーリング(事業拡大)とマネタイズ(事業化)がみえるまでの仮説検証ができなかった」と説明。「構造改革の年度ということで踏み込んで決断した」と語った。「ウミ」の運用で提携したAI開発の米新興企業アンソロピックとの関係については「少しトーンを下げる」と述べた。
今後の事業拡大は、パナソニックコネクトの榊原彰執行役員がCAIO(最高AI責任者)に就任して主導する。
ロイター
最終更新:2/4(水) 21:27