マスク氏のX、「成人指定」グループ機能をテスト-アダルト需要狙い

3/29 1:41 配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): ソーシャルメディアの「X(旧ツイッター)」は、「アダルト向けコンテンツ」やその他「職場に適さない」内容のユーザーコミュニティーをテストしている。実際にローンチすれば、ユーザーはこうしたコミュニティーを作ることも、既存のコミュニティーに参加することもできるようになる。

アプリの開発テストを追跡しているウォッチフルのアナリスト、ダニエル・ブチャック氏が公開したルール画面のスクリーンショットによると、ユーザーはコミュニティーを作成する段階で「成人向け内容を含む」ことをあらかじめ設定できる。その設定によって、コミュニティーには「アダルト向け」のラベルが表示される。この設定を怠れば、システムのフィルタリング機能がコンテンツの一部を非表示にするか、削除する可能性があるという。

アダルトコミュニティーは非公開にすることも可能だが、年齢認証を要するかどうかは現時点では不明。現行の会社方針は18歳未満、あるいはプロフィルに生年月日を記入していないユーザーに「刺激の強い媒体や、成人のヌード、性的な行為」を閲覧することを制限している。Xの広報担当者はコメントを控えた。

米議会は数カ月前からオンラインでの未成年保護に力を入れている。1月には上院で公聴会が開かれ、Xのリンダ・ヤッカリーノ最高経営責任者(CEO)らが証言した。

「職場に適さない(ノット・セーフ・フォー・ワーク=NSFW)」コミュニティーの提供は、Xにとって他の主要ソーシャルメディアとの差別化を図る手段になり得る。イーロン・マスク氏が買収する前のツイッター時代から、Xにはアダルト向けのコンテンツが投稿されており、旧経営陣は「オンリーファン」のようなサブスクリプション(定額課金)式のアダルトコンテンツ事業を検討もした。ネットメディアのザ・バージによれば、同社は幼児ポルノを含む「有害な性的コンテンツ」を取り締まる準備ができていないとして、そうしたプロジェクトを断念した。

マスク氏はこれまで、Xは合法であればいかなるコンテンツも基本的に排除すべきではないとの考えを明らかにしている。Xでは現在、投稿時の設定で「センシティブ」な内容のコンテンツが表示される可能性があると知らせることができるようになっているが、ライブ動画やプロフィル画像ではアダルト的な内容を禁じている。さらに広告の一環としてそうしたコンテンツを投稿することもルールに反する。

このテストの対象ユーザーが拡大される時期は不明で、機能自体が取りやめになる可能性もある。

原題:Elon Musk’s X Is Testing ‘Adult Content’ Groups for Users(抜粋)

--取材協力:Margi Murphy.

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最終更新:3/29(金) 1:41

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