かんぽ生命、大和証G傘下の運用会社に525億円出資-提携第2弾

5/15 11:05 配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 日本郵政傘下のかんぽ生命保険と大和証券グループ本社は15日、資産運用分野で提携すると発表した。かんぽ生命が大和証G傘下の大和アセットマネジメント(AM)に20%出資する。「貯蓄から投資」への流れが進む中、提携によって資産運用力の強化を図る。

7月に大和AMが第三者割当増資を実施し、かんぽ生命が525億円を出資して持ち分法適用会社とする。日本郵政グループと大和証Gは2019年に資産形成分野における協業で合意しており、今回の提携は第2弾となる。

かんぽ生命が運用する一部の資産について、大和AMに運用を委託する。かんぽ生命によると委託額は今後2年間で約1兆円を見込む。また、両社はオルタナティブ分野を含めた投資顧問ビジネスへの本格参入を協議したり、資産運用人材の相互交流も行ったりする。

岸田文雄首相が「資産運用立国」の実現を掲げる中、資産運用力の強化は金融機関にとって喫緊の課題だ。受益者から資金を預かるアセットオーナーと、そこから運用を受託するアセットマネジャーが手を組むことで、両社が期待するシナジー効果を生み出せるかが今回の提携の鍵となる。

同日午後、都内で会見した日本郵政の増田寛也社長は、アセットオーナーのかんぽ生命とアセットマネジャーである大和AMの協業によって「新たな成長機会が作れる」と語った。大和証G本社の荻野明彦社長は「異なる強みや経営資源を持つかんぽ生命と提携することで運用体制の強化や商品・サービス提供力の向上につなげる」と述べた。

かんぽ生命の谷垣邦夫社長は、アセットマネジメント分野で「かねてパートナーを探していた」と指摘。大和AMのニューヨーク拠点にかんぽ生命の運用チーム派遣を想定しているほか、20%の出資比率を高める可能性についても協議するとした。

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最終更新:5/15(水) 13:52

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