明日の戦略-2週連続で4桁の下落、来週はシルバーウイークを前に中銀イベントを消化
11日の日経平均は大幅反落。終値は1259円安の64011円。米国株が原油高や長期金利の上昇を嫌気して下落した流れを受けて、寄り付きから900円を超える下落。ほぼ全面安のスタートとなり、一気に下げ幅を2000円超に広げた。
63200円台に入ったところで売りが一巡し、安値は早い時間につけた。半導体株を中心にAI関連がかなり弱く、前場は戻りが鈍かった。一方、AI関連以外では値上がりに転じる銘柄が結構あり、後場に入ると下げ幅を縮小。序盤の落ち込み度合いが大きく4桁の下落となったものの、64000円は上回り、後場の高値圏で取引を終えた。
東証プライムの売買代金は概算で8兆7100億円。業種別では保険、海運、輸送用機器などが上昇した一方、非鉄金属、電気機器、石油・石炭などが下落した。決算が好感されたファーマフーズ<2929>が後場急騰。半面、証券会社が目標株価を引き下げたレゾナック・ホールディングス<4004>が急落した。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり509/値下がり986。円高に一服感が出てきたことから、トヨタ、ホンダ、日産自動車など自動車株が軒並み高。中東情勢緊迫化で海上運賃が上昇するとの見方から、川崎汽船など海運株に資金が向かった。米長期金利の上昇を追い風に、第一ライフGやMS&ADなど保険株が全般堅調。1Qが大幅な営業増益となった3Dマトリックスが急騰した。
一方、アドバンテスト、レーザーテック、SCREENなど半導体株が軒並み大幅安。三井金属、住友鉱山、三菱マテリアルなど、非鉄株も大きく下げる銘柄が多かった。あいちFGとの経営統合に関する基本合意解消を発表した33FGが6%を超える下落。ビジョナルやタイミーなど人材関連の銘柄が決算を受けて急落した。
本日、グロース市場に新規上場したKOMPEITO(コンペイトウ)は、公開価格を下回る初値をつけたが、終値は初値や公開価格を上回った。
日経平均は大幅反落。ただ、後場には値を戻しており、引け味は悪くなかった。9月に入って水準を切り下げており、お世辞にも強いとは言えないが、リスクオフに傾きそうなところでは踏みとどまっている。きょうは26週線(63411円、11日時点)を割り込んだところで売りが一巡した。3月や7月に押した際には、26週線近辺で下げ止まっている。来週はスケジュール的にもう少し我慢の時間帯が続きそうだが、反転のタイミングはそう遠くないかもしれない。
今週はソフトバンクグループ<9984>が注目を集める日が多かった。週間では17%上昇している。他のAI関連には大きく下落したものも多く、ソフトバンクグループの強さが際立っていた。多くのAI関連は6月後半から7月前半に高値をつけているが、ソフトバンクグループが直近の高値をつけたのは6月2日。他の銘柄より先にピークアウトした分、日柄での調整は進んでいる。AI関連の代表格かつ、日経平均を刺激しやすい銘柄だけに、この先、この銘柄の底打ちが鮮明となるようなら、日本株全体にもポジティブな影響が出てくるだろう。
【来週の見通し】
軟調か。FOMCが15~16日、日銀金融政策決定会合が17~18日の日程で開催される。これらを消化しながら日米の長期金利や為替に一喜一憂することになるだろう。ただ、植田総裁の会見は金曜の引け後で、東京市場は翌週の月曜から水曜までが休場となる。9月の日銀会合では利上げが確実視されている状況下、FOMCを波乱なく消化できたとしても、金曜まで警戒ムードがくすぶり続けると思われる。中東の地政学リスクが高まっていることも懸念材料。植田総裁の会見での発言で長期金利や為替が大きく動く可能性もあるだけに、総裁会見や大型連休を前にしてはリスク回避の売りに押されやすくなると予想する。
【今週を振り返る】
軟調となった。翌週にFOMCや日銀金融政策決定会合を控える中、不安定な動きが続いた。日経平均は週初の7日はAI関連が強く買われて4桁の上昇。一方、8日は円高進行を警戒して4桁の下落となった。9日と10日は小動きとなったが、中東情勢が緊迫化して原油価格が上昇し、米国の長期金利も上昇する中、手がけづらさが強く意識された。NY原油が1バレル100ドル台に乗せてきたことを受けて、11日は4桁の下落。この日の下げが響いて週間でも下落した。日経平均は週間では1009円の下落となり、ローソク足では2週連続で陰線を形成した。
【来週の予定】
国内では、7月第3次産業活動指数、20年国債入札(9/15)、7月機械受注、8月貿易統計(9/16)、日銀金融政策決定会合(~9/18)、東京ゲームショウ2026(~9/21)、8月首都圏マンション販売(9/17)、8月全国消費者物価指数(CPI)、植田日銀総裁会見(9/18)などがある。
企業決算では、アインHD、テラドローン、ギフトHD、サンバイオ、スマレジ、サムコ(9/14)、アスクル、トウキョウベース、フロンティアI(9/15)、コタ、ファーマライズ(9/17)、コーセル、サツドラHD(9/18)などが発表を予定している。
海外の経済指標の発表やイベントでは、米FOMC(~9/16)、中国8月小売売上高、中国8月固定資産投資、中国8月鉱工業生産指数、独9月ZEW景況感指数、米9月ニューヨーク連銀製造業景気指数、米20年国債入札(9/15)、米8月輸出物価指数、米8月輸入物価指数、米8月小売売上高、米9月NAHB住宅市場指数、米7月企業在庫、米政策金利発表、ウォーシュFRB議長会見、米7月対米証券投資(9/16)、米8月住宅着工件数、米8月建設許可件数、米9月フィラデルフィア連銀製造業景気指数、米8月NAR仮契約住宅販売指数(9/17)、米8月鉱工業生産、米8月設備稼働率、米8月景気先行指数(9/18)などがある。
米企業決算では、レナー(9/16)などが発表を予定している。
小松
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