ジェフリーズ減益、投資銀と資本市場部門で収入減-不確実性が逆風
(ブルームバーグ): 米ジェフリーズ・ファイナンシャル・グループの2024年12月-25年2月(第1四半期)決算では、投資銀行および資本市場部門の減収が響き、減益となった。米政策や地政学を巡る不確実性が活動に影を落とした
26日の発表資料によると、12-2月期の総収入は8.4%減の15億9000万ドル(約2400億円)。トレーディングやディールが上向き始めていた前年同期から一転した。
資産運用部門の収入は30%減の1億9170万ドルにとどまり、株式のロングポジション(買い持ち)傾向などさまざまな投資戦略にとって厳しい環境だったことが示唆された。同社全体の利益は1億2780万ドル(1株当たり57セント)と、前年同期比で約15%減少した。
投資リターンが上向きディールが持ち直すと予想されていたが、それが想定よりかなり先になる可能性が示唆された。トランプ政権下で規制環境が改善し、経済成長に重点が置かれることで、ディール活動が活発化すると各社は予想していた。
ブライアン・フリードマン社長はインタビューで「24年が終わった時点で人々は相応の自信と見通しを持ち、25年には新規株式公開(IPO)と企業の合併・買収(M&A)活動が大きく上向くと考えていた」とした上で、「この8-10週間に徐々に現れてきた不確実性によってそうした見通しは消えた。完全に消滅したわけではないが若干ぼやけた」と語った。
今回の決算では、米国の新政権発足と今も続く地政学的懸念を背景にウォール街が今年最初の3カ月をどのように乗り切ったかが垣間見える。来月に1-3月(第1四半期)決算発表を予定する米大手金融機関が投資銀行とトレーディング部門収入で当初の想定に届かない可能性が示唆された。
決算発表を受け、ジェフリーズの株価は引け後の時間外取引で一時8.8%安。年初来では23%下落している。
投資銀行部門収入は3.6%減の7億70万ドル。このうち助言業務の収入は3億9780万ドルと17%増え、12-2月期で明るい材料となった。資本市場部門の収入は3.6%減の6億9830万ドル。
原題:Jefferies Profit Drops on Pullback in Deals, Capital Markets (1)(抜粋)
(c)2025 Bloomberg L.P.
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最終更新:3/27(木) 9:07