「どんな商品?どこで買えるの?」これから身近な選択肢になりそうな“社債”の疑問に回答 「格付け」など初心者が抑えておきたい4つのポイント

7/8 15:15 配信

マネーポストWEB

 社債の今後の拡大が期待されている。預金より高い利回りが期待できる一方、発行企業の経営状況によって元本が戻らないリスクや、途中で売却しにくい面もある。個人にとって身近になりつつある社債の仕組みや買い方、初心者が押さえたい注意点とは。『知識ゼロでも週3000円の投資で100万円が勝手に貯まる本』などの著書がある個人投資家で株式投資講師・藤川里絵さんが解説するシリーズ「さあ、投資を始めよう!」。第196回は、「社債」について。

社債ってどんな商品?

 政府が、家計の金融資産に占める株式・投資信託・債券の比率を2040年までに40%へ引き上げる目標を掲げる調整に入りました。現在の約2倍の水準です。

 なかでも今後の拡大が期待されているのが「社債」です。社債の発行に関する規制緩和に取り組むなど、社債市場の活性化が政策にも盛り込まれており、これから個人にとっても身近な選択肢になりそうです。今回は、初心者向けに社債の基本を解説します。

 社債とは、企業が資金を調達するために発行する「借用証書」のようなものです。投資家が企業にお金を貸し、その対価として定期的に利息を受け取り、満期になると額面金額(元本)が戻ってきます。株式のように値上がり益を狙う商品ではなく、あらかじめ決まった利率で計画的に運用できるのが特徴です。金利上昇にともなって、日本でも徐々に注目度が高まっており、社債を発行する企業数も増加傾向にあります。

 同じ債券でも、国が発行するのが国債、企業が発行するのが社債です。社債は国債より高い利率が設定されるのが一般的で、その分、発行企業の信用力に依存します。気になる利回りですが、2026年6月募集の個人向け国債(固定5年)が年1.86%なのに対し、社債は年1%台後半~3%台が中心。預金や国債よりは高い利回りが期待できます。

どこで買えるの?

 個人向け社債は、SBI証券、楽天証券、マネックス証券などのネット証券で手軽に購入できます。取り扱い銘柄数が多く、少額から申し込めるのがメリット。最低購入額は10万円や100万円からの銘柄が一般的で、新発債(新たに発行される債券)なら購入時の手数料はかからないことがほとんどです。まずは証券口座を開き、募集中の銘柄をチェックするところから始めましょう。

気をつけたい4つのポイント

 第一に信用リスクです。社債は発行企業が経営破綻すると、利息や元本が戻ってこない可能性があります。そこで参考にしたいのが「格付け」です。AAやAなど高い格付けの銘柄ほど信用力が高いとされ、初心者はまず高格付けの銘柄から検討するのが安心です。

 第二に途中で売りにくいこと。社債は満期まで保有するのが基本で、途中で換金しようとしても買い手がつきにくい場合があります。当面使う予定のない余裕資金で買うのが鉄則です。

 第三にNISAは使えない点。社債そのものはNISA口座では購入できません。ただし債券に投資する投資信託やETFの一部はNISA対象になります。

 第四に人気銘柄は早期完売すること。ソフトバンクグループなど人気の社債は、募集開始から数時間で売り切れることも珍しくありません。気になる銘柄があれば、証券会社の発行情報をこまめにチェックしておきましょう。

 預金に眠らせているお金の一部を、社債で少し働かせてみることで資産運用の幅を広げることができます。インフレ時代の資産防衛の一歩として、検討してみてはいかがでしょうか。

今回のまとめ

・貯蓄から投資への流れで政府も後押しする「社債」の拡大に期待
・ネット証券で10万円程度から購入可。NISAは使えない点に注意
・信用リスクに備え高格付けを選び、余裕資金で買うのが鉄則

【プロフィール】
藤川里絵(ふじかわ・りえ)/個人投資家・株式投資講師・CFPファイナンシャルプランナー。2010年より株式投資をはじめ、主に四季報を使った投資方法で、5年で自己資金を10倍に増やす。普通の人が趣味として楽しめる株式投資を広めるため活動し、DMMオンラインサロン「藤川里絵の楽しい投資生活」を主宰。本稿の関連動画がYouTubeにて公開中。

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最終更新:7/8(水) 15:15

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