◆今日の内容を10秒でチェック!
・日経平均は大幅続落…戦争長期化を警戒しリスク回避強まる
・JALは来期予想が物足りず、住友ファーマは希薄化、大阪ガスは逆行高!
・「コンセンサス」とは? 好決算でも株価が下がるのは?
●【1】今日の株式相場&話題株 早わかり!
大幅続落…戦争長期化を警戒しリスク回避強まる
【今日の相場】
日経平均株価は大幅続落! 2日の米国市場は高安まちまち。米国とイランの戦争や原油価格の急騰を嫌気し、序盤こそ大きく下落したが、早期収束への期待もあってか、大きく下げ渋ると、主要株価3指数は先週末終値と同水準で取引を終えた。なお、2月のサプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数は予想を上回ったが、仕入れ価格が2022年以来の高水準に上昇し、インフレ再燃の懸念を強めた。一方、日経平均株価は下落スタートすると、終盤までほぼ一本調子で下げ幅を広げた。トランプ米大統領は軍事攻撃を「必要ならいくらでもやる」などと発言。事態の長期化も想定される中、物流停滞やインフレ再加速による景気悪化が懸念され、リスク回避の売りが続いた。
トヨタ自動車やソニーグループなど主力株が軒並み急落。前日に買われた防衛・エネルギー・商社・海運のほか、キオクシアホールディングスや三井金属などのAI(人工知能)インフラ関連も売られた。今晩の米国市場では、小売大手のターゲットなどが決算を発表する予定だ。
【日経平均】56279.05円↓↓
(-1778.19円)
【グロース250】744.33↓↓
(-24.31)
【NYダウ】48904.78ドル→
(+73.14ドル、2日)
【ナスダック】22748.857↑
(+80.645、2日)
【今日の話題株】
◆日本航空(JAL)(9201)
2842.5円(-195.5円)
2026年3月期の財務・法人所得税前利益(EBIT)予想を2000億円から2050億円(前期比18.9%増)へ上方修正。1株あたり年間配当は92円(期末46円)から96円(同50円)へ増額した。一方、27年3月期計画は12.2%減の1800億円と発表。市場予想を下回った上、中東情勢を受けた一部航空便の運航停止や燃料価格の上昇への懸念もあり、株価は大きく下落した。なお、31年3月期にはEBITで3000億円などの中長期目標も掲げている。
◆住友ファーマ(4506)
1959.0円(-462.5円)
過活動膀胱治療剤の販売が想定を上回っていることなどを理由に、2026年3月期のコア営業利益(一部項目を除外)予想を970億円から1070億円へと上方修正した。2029年3月期までの成長戦略では「ROE 10%以上」などの目標を掲げる。一方、研究開発などの資金確保を目的に最大6000万株、1400億円分の新株式発行に係る発行登録を発表。発行済み株式数の15.1%に相当し、1株あたり価値の希薄化を嫌気した売りが優勢となった。
◆大阪ガス(9532)
6648円(+138円)
全面安の中、逆行高となった。中東情勢の悪化を受け、液化天然ガス(LNG)で世界第2位の輸出国である中東カタールはLNG生産を停止、サウジアラビアの国有石油会社サウジアラムコも中東最大級の製油所の操業を停止した。ホルムズ海峡封鎖による物流停止なども懸念される中、中東以外の地域からLNGを調達している大阪ガスや東京ガスに物色が向かった。
●【2】火曜コーナー「投資&おかねのギモン」
「コンセンサス」とは? 好決算でも株価が下がるのは?
(ご質問1)
「コンセンサス」とは誰がどうやって計算しているのでしょうか?
(答え)
情報ベンダーが「アナリストなどの予想の平均値」をまとめたもの。決算に対する市場の期待値と言えます!
引き続き決算にまつわるご質問が多く寄せられていますので、今日はそのうち2つにお答えしたいと思います。
まずは「コンセンサス」について。一般的にコンセンサスとは「意見の一致、合意」などといった意味ですが、金融市場では「アナリストなどの予想の平均値」を呼びます。企業業績をめぐっては、証券各社のアナリストが経済環境や企業行動を丹念に調べた上で、予想を適宜更新しています。そのアナリストの業績予想を情報ベンダーが取りまとめ、平均値を算出したものがコンセンサスというわけです。
市場参加者は「今後の業績はこうなりそう」という見通しのもと取引を行っています。コンセンサスは決算に対する市場の期待値の代表例と言えます。
(ご質問2)
決算が前年同期と比べ良い結果であっても、発表直後に株価が下落することがあります。その下落の理由はどのように確認すればよいのでしょうか?
(答え)
取引参加者はもっと良い決算を想定していたのかもしれません…コンセンサスなどと比較してみましょう!
決算発表後に「思っていた株価反応と違う…」ということは“株あるある”の1つ。決算短信の1ページ目(サマリー情報)には前年同期と比べた売上高や利益の増減率が記載されているため、「前年同期より利益が大きく増えたら株価は上がる」と考えがちかもしれません。
それは必ずしも間違いではありませんが、大幅増益でも株価が下がってしまうことは多々あります。その主因として考えられるのは、「発表前に大方の市場参加者がもっと良い決算を想定していた」ことです。前述の通り、市場参加者は発表以前から「次の決算はこうなりそう」という見通しのもと取引を行っています。決算が大幅増益でも、大方の市場参加者がそれを事前に想定していれば、発表後に買い進もうとする動きは限られるわけです。
市場参加者がどの程度の決算内容を想定しているかを知る上で、先の「コンセンサス」が役立ちます。大幅増益でもコンセンサスを下回れば「期待に届かなかった」とみなされ、株価が下落することがあります。逆に減益でもコンセンサスを上回れば「思ったより悪くなかった」とされ、株価が上昇することがあります。昨今は投資情報サイトなどでもコンセンサス情報が提供されているので、確認してみて下さい。
コンセンサス情報が利用できない場合や、アナリストの調査対象となっていない中小型株の決算を見る場合は、「前の四半期から増益率がどう変化しているか」に注目するとよいでしょう。増益率が前の四半期より拡大していれば利益成長の加速がイメージされますが、逆に縮小しているなら成長鈍化と受け止められる可能性もあるのです。
(ザイアナリスト 小林大純)
ザイ編集部
最終更新:3/13(金) 15:55