〔東京外為〕ドル、155円台後半=米利下げ先送り観測で上昇(9日午後5時)

5/9 17:04 配信

時事通信

 9日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米利下げ先送り観測などで、1ドル=155円台後半に上昇した。午後5時現在は、155円83~83銭と前日(午後5時、155円32~33銭)比51銭のドル高・円安。
 午前は、日銀の4月の金融政策決定会合「主な意見」で、「今後、見通しの確度の高まりに合わせて、適時適切に政策金利を引き上げていくことが必要である」などと議論されていたことが判明すると売りが強まり、155円10銭台に下落した。その後は、時間外取引での米長期金利上昇や国内輸入企業の買いで、155円60銭台へ切り返した。
 午後は、新規の材料が見当たらない中、155円50~60銭台での一進一退が続いたが、終盤は米長期金利上昇を受けて155円80銭台に上伸した。
 前日の米国市場では、コリンズ・ボストン連銀総裁が講演で、物価安定の回復には当初の想定よりも「時間がかかる」と言及した。FRBによる利下げ開始が先送りされるとの見方が改めて強まり、ドル円は水準を切り上げた。
 東京市場は、「主な意見」で一時155円台前半に下落したが、その後はドル高・円安に反転。利下げ観測後退を背景に米長期金利上昇などで、買い戻しが優勢だった。市場関係者は「日銀の追加利上げ観測は高まっておらず、日米の金利差を意識したドル高・円安トレンドに変化はない」(FX会社)と話す。別の関係者は「政府・日銀の介入を警戒しつつ、戻りを試す展開が続く」(国内銀行)との見方を示している。
 ユーロは対円で上昇、対ドルは下落。午後5時現在は、1ユーロ=167円26~28銭(前日午後5時、166円77~79銭)、対ドルでは1.0734~0734ドル(同1.0738~0738ドル)。(了)

時事通信

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最終更新:5/9(木) 17:35

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