米国、IMF・世銀会合に集まる各国と協調か-中国の過剰生産能力

4/15 15:49 配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): イエレン米財務長官は今月の訪中で中国の製造業が世界経済の安定を脅かしていると警告したが、中国の過剰生産能力という問題でより多くの国々を結束させるチャンスが米国に巡って来る。

北京から戻ったばかりのイエレン氏は、ワシントンで今週開催される国際通貨基金(IMF)・世界銀行春季会合に合わせ、世界各国から財務相や中央銀行総裁を迎える。主要7カ国(G7)のみならず、いわゆる「グローバルサウス」を含む20カ国・地域(G20)の経済政策責任者と会う。

これら全てのフォーラムで圧倒的な発言力を持つ米国は、欧州やアジア、中南米の各国と協調し、中国の生産と輸出に対する懸念を表明すると見込まれている。

米外交問題評議会(CFR)の貿易政策フェロー、イヌ・マナク氏は「イエレン長官がこの問題を米国が注視しているとシグナルを発した事実」は、貿易の制約などに「この先何かが起きると中国側に告げている」と指摘し、今週「この問題が再び取り上げられないなら驚きだ」と述べた。

過剰生産能力の問題は中国の主要貿易相手国の多くにとって懸念事項であり、米財務省はこの問題が議論されることを期待していると、米当局者の1人が内部での話し合いだとして名前を明かさない条件で語った。

大西洋評議会ジオエコノミクスセンターのシニアディレクター、ジョシュ・リプスキー氏は、「正式な議題にならないとしても、ワシントンで開催される会合で過剰生産能力が議論される」と予想。「米国はこれが自国だけの懸念ではなく、欧州や日本、ブラジルの懸念でもあると示されることを望んでいる」と話した。

関連記事:

原題:US Set to Ring Alarm Bells Over Chinese Industry on World Stage(抜粋)

--取材協力:Jorge Valero、Viktoria Dendrinou、Christopher Condon.

(c)2024 Bloomberg L.P.

Bloomberg

関連ニュース

最終更新:4/15(月) 15:49

Bloomberg

最近見た銘柄

ヘッドラインニュース

マーケット指標

株式ランキング