NYハンプトンズのオープンハウスが大盛況-販売好調の兆し

3/13 14:01 配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): ウォール街のエリートやバカンス客に人気のロングアイランドのビーチタウン、ハンプトンズの不動産業者は、好調な販売シーズンに備えている。

ロングアイランドのイーストエンドの住宅所有者たちは1年前よりも多くの物件を売りに出しており、購入希望者たちが殺到している。ダグラス・エリマン・リアル・エステートのロングアイランド担当最高経営責任者(CEO)、トッド・ブルガード氏は、最近の暖かい日曜日の午後は「どのオープンハウスにも人が来ていた。カフェも歩道も、どこもいっぱいだった。本当にいい感じだ」と話した。

仲介業者によれば、新しい物件が売りに出されたり、様子見をしていたが購入しようと決めた人と交渉をしたりで、忙しくなるばかりだという。

「誰もが何かを待っていた」とブルガード氏は言う。「買い手は価格が下がるのを待っていたが、価格は下がらないどころか少し上昇した。住宅所有者は、売り手にとって非常に良い市場であることに気づいている」という。

ハンプトンズの物件の売買は通常、春に活発化するが、在庫不足、住宅ローン金利の上昇、景気への懸念が購入を凍結させた近年と比較すると、今シーズンは特に活況を呈すると予想される。借り入れコストが低下し、金融市場が活況を呈したことから、2023年末には買い手の信頼感が回復し始めた。売り手は、需要の高まりと過去最高を記録した価格のチャンスを捉えようと考えるようになった。

「23年には不況が迫っているという話が盛んにあったが、不況はやってこなかった」と、高級物件販売を専門とする仲介業者、オフィシャルの共同創業者、タル・アレクサンダー氏は話した。

エリマンと不動産鑑定会社ミラー・サミュエルのデータによると、先月は一戸建て住宅が116件市場に出た。1月の新規物件は前年同月比で16%増だった。より多くの新しい物件が入手可能になったため、買い手の契約件数も増加した。契約件数は1月に前年同月比9%増、2月は44%増だった。

先月売りに出された物件の一つは、サウスハンプトンのグレートヒルロード171番地で、2.39エーカー(0.97ヘクタール)の敷地に建つ5261平方フィート(489平方メートル)のモダンハウスで、価格は6995万ドル(約103億2000万円)。プールとテニスコートを備え、自然保護区に隣接するこの物件はコーコラン・グループが販売している。

希望価格2000万ドル以上の住宅は2月に3件市場に出回り、昨年の1件から増加した。エリマンは、サウスハンプトンのヘリックロード134番地の2195万ドルの物件を売りに出している。85エーカーの土地に新築された7570平方フィートのこの家は、ショップやレストランからほんの数ブロック、ビーチからも1マイル(約1.6キロ)も離れていない。

歴史的な基準に照らして普通と言えるようになるまでには、まだまだ時間がかかる。昨年末、ハンプトンズでは996戸の一戸建て住宅が売りに出されていた。これは前年比15%増だが、19年末の1831戸を大きく下回っている。

オフィシャルのアレクサンダー氏によれば「在庫はまだ非常に少ない。売り手よりも買い手の方が断然多い」という。

「傍観していた買い手は、金利が下がれば市場での競争が激しくなり、価格がさらに上がるかもしれないと不安になり始めている」とコーコラン・グループのパム・リーブマンCEOが述べた。

原題:Hamptons Open Houses Are Packed in Sign of a Robust Sales Season(抜粋)

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最終更新:3/13(水) 14:01

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