トランプ・メディア株、グロース氏が「勇気ある」オプション売りを推奨

3/29 4:36 配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): ドナルド・トランプ前大統領のメディア企業に関連したオプション取引が、ミーム株トレーダーやウォール街の専門家を魅了しているが、かつての「債券王」ビル・グロース氏もその一人だ。

ソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」を運営するトランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループは、株価のさらなる乱高下が予想されるため、デリバティブ(金融派生商品)で利益を得るには極端なコストがかかるようになっている。グロース氏はソーシャルメディア「X(旧ツイッター)」への投稿でオプションの手じまいを推奨した。

「天才とは、年率250%のボラティリティーでDJT(トランプ・メディアの銘柄コード)オプションを売る勇気のある投資家のことだ」とグロース氏は述べた。

グロース氏はこのアイデアが気に入り、自分もそう取引している。同氏はブルームバーグに対し、4月に満期を迎えるプットとコールをそれぞれ売ったことを明らかにした。いずれも株価が45ドルと95ドルの間で推移することに賭けていた。

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トランプ・メディアのオプション(アット・ザ・マネー、期間1カ月)のインプライドボラティリティー(IV、予想変動率)は今週、250に達した。株価が先週22日から約78%急騰したことが背景にある。IVがこれほど高い水準にあるため、アウトライトのオプションコストも急騰し、プットとコールの売り手には大幅なプレミアムのチャンスが到来すると同時に、株価が大きく変動した場合に大規模な含み損を抱えるリスクが生じている。

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トランプ・メディアは株式市場をカジノに化す投機の最新例となり、2021年のミーム株マニアを想起させる。特別買収目的会社(SPAC)との合併で新規株式公開(IPO)を果たした同社は、トゥルース・ソーシャルが昨年稼いだ収入がわずかだったにもかかわらず、株価バリュエーションはおよそ90億ドル(1兆3600億円)となっている。

原題:Trump Media Options Are So Costly Bill Gross Wants to Sell Them(抜粋)

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最終更新:3/29(金) 4:36

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