【ニューヨーク時事】11日のニューヨーク株式相場は、インフレに対する警戒感が根強い中、4日続落した。優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比2.43ドル安の3万8459.08ドルで終了。ハイテク株中心のナスダック総合指数は271.84ポイント高の1万6442.20と、過去最高値を更新して引けた。
ニューヨーク証券取引所の出来高は前日比6803万株減の8億6250万株。
朝方発表された3月の米卸売物価指数(PPI)の伸びは市場予想を下回ったが、前日明らかにされた米消費者物価指数(CPI)を受けてインフレに対する警戒感が払拭されておらず、弱地合いの中で取引序盤のダウは売りが先行した。
ダウは徐々にアップル、マイクロソフトなどハイテク株主導で下げ幅を縮小し、午後にプラス圏に浮上した。ただ、物価統計を眺めて米利下げに対する不透明感が広がる中、上値が重い展開が続き、引け際に再びマイナス圏に沈んだ。
ナスダックはエヌビディアなど半導体株にも買いが入って約1.7%上昇し、3月22日以来約3週間ぶりに終値の史上最高値を塗り替えた。
市場では、12日のJPモルガン・チェースなどの金融機関の業績発表を皮切りに本格化する1~3月期の決算にも注目が集まっている。
個別銘柄では、ユナイテッドヘルス・グループが1.9%安と、ダウ銘柄で最大の下落率だった。トラベラーズが1.8%安。ジョンソン・エンド・ジョンソンが0.9%安。
一方、アップルが4.3%高。投資判断引き上げが好感されたナイキが3.4%高。アマゾン・ドット・コムが1.7%高。アムジェンが1.3%高。インテルが1.2%高。マイクロソフトが1.1%高。シスコシステムズが0.7%高。(了)
時事通信
最終更新:4/12(金) 6:26
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