「日本人はもっとダラダラと休日を過ごしていい」メンタルを徹底的に回復させるオランダ人のすごい休み方
休みの日に疲れやストレスを取り去るにはどうすればいいか。心理カウンセラーの片田智也さんは「日本人は勤勉な国民性だからか、無意味で非生産的な時間を過ごすことに罪悪感を抱きがちだが、それこそが正しい休み方だ。休日にまで義務感や生産性を持ち込んではいけない」という――。
※本稿は、片田智也『弱メンタルでも職場でうまいことやる方法を教えてください!』』(明日香出版社)の一部を再編集したものです。
■恐れるべきなのは、日々のささいな失敗ではない
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失敗が怖くて挑戦できない
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「失敗を避けて生きる」ことこそが、最大の失敗
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新しいことにチャレンジするのは誰でも怖いものです。
「もし失敗したらどうしよう?」「まわりに迷惑がかかるかも……」。
挑戦しない理由をかき集めるように、リスクやデメリットを考えてしまうかもしれません。
失敗を怖いと感じるのはおかしなことではありません。
大切なのは恐れを向ける対象、「何を怖がるか?」です。
アインシュタインはこう言っています。
「失敗したことがない人は挑戦したことがない人だ」。
たしかに、何かに挑戦をすれば、必ず失敗と遭遇することになります。
そして失敗するのは痛いものです。心が傷ついて挫折するかもしれません。
でも、傷や痛みを避けているとどうなるでしょうか?
自身の不遇を何かのせいにして、言い訳しながら過ごすことになります。
「上司のせい」「会社の体制に問題がある」「あの人は恵まれていただけ」。
それらが事実だとしても、自分が挑戦しなかったことの理由にはなりません。
少なくとも、何かを悪く言って過ごす時間は苦しいものです。
失敗を避けて生きる。それが最大の失敗ということです。
あなたが恐れるべきなのは、日々のささいな失敗ではありません。
もっと大きな、「取り返しのつかない失敗」の方を恐れて欲しいのです。
■挑戦をためらう時ほど、成長するチャンス
「ドラクエ」のようなRPGをイメージしてみてください。
一度も敵と遭遇せず、痛みも傷もなく、ラスボスの手前まで来てしまったとしたら、困るのはあなたの方です。
傷や痛みを恐れていると、敵との戦いを避けてしまいます。レベルアップできないまま進めば、物語の後半で苦労することになるでしょう。
仕事や人生も同じです。
後半になればなるほど、遭遇する課題や問題の難易度は上がります。
いつまでも「始まりの町」でぐずぐずしているとしたら、それこそ「最大の失敗」と言えるでしょう。
「今の自分にはちょっとムリかも……」。
そう思った時ほど、踏み込んで挑戦してみましょう。きっと、倒すのが難しい課題と遭遇することになります。
だからこそ、必要に迫られて、新しい発想が生まれたり、能力が強化されたりして、レベルが上がるのです。
挑戦をためらう時ほど、成長するチャンスなのだと考えてください。
新しい課題にも、思い切って踏み込めるようになるでしょう。
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怖がる対象は「失敗」ではなく「失敗するチャンスを逃すこと」
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■体は家にいても頭の中は休日出勤にしない
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休みに仕事のことを考えて疲れる
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休日は「何もしない」をするのが仕事
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休みの日に、仕事のことを考えて過ごしていないでしょうか?
やり残した仕事を思い出したり、メールの返信を気にしたり、うまくオンオフの切り替えができないと、いくら休んでも疲れは取れないものです。
実際、「十分休んだはずなのに気が晴れない」という人は少なくありません。体的には休んでいても、精神的に休まっていないからでしょう。
大切なのは、体の休養と心の休養を分けて考えること。
体が休んでいるからといって、心まで休めているとは限りません。
たとえば、金曜日のやり残しを考えながら土日を過ごしたとしましょう。
その場合、体は家にいても頭の中は休日出勤していたことになります。
疲れが取れないのは当然です。
オランダの言葉で「Niksen(ニクセン)」というものがあります。
これは「あえて何もしない」という意味の動詞です。公園の芝生でごろごろ寝転がったり、行き先を決めずにぶらぶら散歩したり、意識的に「何もしない」ことによって頭の中を休めるのがニクセンです。
現代社会において「何もしない」は、簡単ではありません。
「○○した方がよいのでは?」「もっと○○しなければ」と思わせる情報は、自分から取りにいかなくとも、いくらでも入ってきます。
いつでも「何かをする」ばかりでは精神的に参ってしまうでしょう。
「せっかくの休日、何かをしなければ」「意味のある時間を過ごそう」。
こういった発想自体、すでに「仕事的」です。
ニクセンのポイントは、そうした義務感と生産性から離れることにあります。
■仕事で何かを生み出したいから、休日は「何もしない」
ある会社員の男性が、申し訳なさそうにこう言っていました。
「休みになると、ついダラダラしてしまうんですよね……」。
いやいや、それで正解です。まるで悪いことのように言いますが、無意味で非生産的な時間を過ごすこと、それこそが正しい休み方なのです。
もともと勤勉な国民性だからか、日本人は休むのが上手ではありません。
何もしない時間に罪の意識を感じたことはありませんか?
休日にまで義務感や生産性を持ち込んで、疲れやストレスを溜めていては元も子もありません。
「何もしない」と割り切って、そうするのが仕事だと思ってダラダラしてみましょう。強いて言えば、「何もしない」をすることです。
意味のない時間にこそ、休みとしての意味があります。仕事で何かを生み出すためにも、休日はあえて何も生み出さないようにしてください。
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休みの日は「何もしない」をして、義務感・生産性から離れよう
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片田 智也(かただ・ともや)
一般社団法人感情マネージメント協会代表理事、公認心理師
20代で独立起業するが、ストレスから緑内障を発症、視覚障害者に。同年、うつ病と診断された姉が自死。姉の死の真相を知るために精神医学や心理療法を探求し、後に心理カウンセラーに転身する。厚生労働省ストレスチェック制度、防衛省メンタルサポートなどメンタルケア関連の公共事業に多数参画。カウンセリング実績はのべ1万5000人以上。企業研修や講演の受講者は累計2万名を超える。精神障害を持つ方のカウンセリングから経営者、アスリートのメンタルトレーニングまで「心の問題解決」に広く取り組む。
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プレジデントオンライン
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最終更新:11/30(土) 15:17