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お金持ちの親を持つ子どもがハッピーとは限らない。それはなぜか? その答えは自分への投資のリターンが大きい可能性が高いこととつながっている

3/7 17:02 配信

ダイヤモンド・ザイ

 日本では今年(2024年)から新NISAが始まり、この連載でもいろいろと新NISAと投資の話をしてきました。

[新NISAに関する参考記事]
●【新NISA投資術】日本の株価指数は長期保有には向いていない!?  アクティブファンドのインチキなベンチマーク設定に気をつけろ! 
●新NISAでオルカン1本だけの投資はお奨めしない!  新NISAをフル活用して投資シミュレーションすると65歳ごろの資産残高は4.2億円に! 
●新NISAのメリットデメリットは?  エヌビディアに早くから注目し、昨年60%近くのパフォーマンスを出せた理由とは? 

 ただ、新NISAを活用して株式などへ投資するだけでなく、まず、自分に投資するということも考えた方がいいと思います。

●自分自身への投資の重要性と、株式投資とのバランスを取る方法について考察する
 現代の経済環境において、資産形成を行い、資産を増やしていくことは多くの人にとって重要な目標でしょう。投資はその目標を達成する1つの手段であり、特に株式投資は人気のある選択肢です。

 一方、自分に投資するならば、自分の努力によって変えられることが多いです。余裕資金は株式やさまざまな資産に配分するとして、それ以外に、自分自身への投資についても考えなければいけません。

 そこで、本記事では自分自身への投資の重要性と、株式投資とのバランスを取る方法について考察したいと思います。

●お金持ちの親を持つ子どもがハッピーとは限らない
 自分への投資のリターンは主に2つあります。

 1つは達成感を味わうことによる幸せな気持ちです。

 親から大きな資産を相続した子どもは、必ずハッピーと言うわけでもありません。逆に、自分の人生はどうしていけばいいのかと方向感を見失うことも多くあります。

 お金持ちの親を持つ友だちを見ていると、そういう場合が結構あるのです。そういう友だちを見ていると、お金で幸福感を得られる保証はないと感じます。

 多くの人が投資をして、お金を増やしたいと思う動機は、人生を幸福なものにすることでしょう。その点、自分への投資は人生経験を積みながらリターンを得ることになるので、そのリターンは大きくなりがちです。また、その結果は自分の努力次第です。

●自己投資は最も簡単で、安価で、時間をかければ最も報われる方法の1つ
 自分への投資で得られる2つめのリターンは金銭的なことです。

 自分へ投資することによって、給料を大きく増やすことが可能になります。たとえば、MBAなどを取れば、給料を2倍、あるいは時間をかけて、それ以上に増やせることもあり得ます。

 たとえば、工学部卒で、もし英語が流暢でなかったとしたら、英語を勉強することによって、グローバルな労働市場で競争できる人となり、給料が飛躍的に増えることがあり得ます。

 自分への投資はリターンが大きい可能性が高いと思います。ですから、時間が許す限り、優先的に考えるべきだと思います。そして、株式投資の勉強も自己投資の一種と考えられます。

 自己投資とは、現在および将来の人生をより良くするために時間、金銭、エネルギーを費やすことを意味します。

 長期的な富の増加に貢献しないことに焦点を当てるのではなく、知識を広げて、生活を向上させる方法を模索することです。自己改善に焦点を当て、目標を達成することで、財務、キャリア、健康、幸福にポジティブな連鎖効果が生まれます。

 自己投資は最も簡単で、安価で、時間をかければ最も報われる方法の1つです。

 【自己投資の方法】

 以下に自己投資する方法のポイントを挙げてみたいと思います。

 ●目標設定:明確な目標を書き出すことは、自己投資の最も簡単な方法の1つです。

 ●学び続ける:成功した人々は学び続けています。

 ●健康を維持する:健康的なライフスタイルを維持することは、長生きの助けになるだけでなく、将来的な医療費を減らすことにもつながります。

 ●小さく考える:すべてを一挙に成し遂げようとしないでください。目標に向けて確実に一歩一歩進むのがいいでしょう。

 ●忍耐強くあること:自己投資には努力が必要であり、時間もかかります。

 ●助けを求める:疑問がある場合は、支援してくれる人を見つけてください。

 あなた自身が最高の資産であるためには、すべてのツールとスキルを賢く活用することが重要です。他人から学ぶことは1つの方法ですが、学んだことを分析し、解釈することはまったく別の話です。

 自己投資すれば、そこで得られた知識は一生ものになるかもしれません。

 ●ポール・サイ ストラテジスト。外資系資産運用会社・フィデリティ投信にて株式アナリストとして活躍。上海オフィスの立ち上げ、中国株調査部長、日本株調査部長として株式調査を12年以上携わった後、2017年に独立。40代でFIREし、現在は、不動産投資と米国株式を中心に運用。UCLA機械工学部卒、カーネギーメロン大学MBA修了。台湾系アメリカ人、中国語、英語、日本語堪能。米国株などでの資産運用を助言するメルマガを配信中。

ダイヤモンド・ザイ

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最終更新:3/7(木) 17:02

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