明日の戦略-印象の悪い後場の失速、メジャーSQのあすは波乱含み
13日の日経平均は反落。終値は29円安の36790円。2月の消費者物価指数を受けた米国株はまちまちとなったが、ナスダックやS&P500の上昇に好反応を示して、寄り付きは200円を超える上昇。エヌビディアの大幅高を手がかりに半導体株に強い買いが入り、序盤では上げ幅を500円超に広げた。37300円台に乗せたところで買いは一巡。そこからやや萎んだものの、300円を超える上昇で前場を終えた。
しかし、後場はドル円が円高に振れたこともあり、急速に値を消す展開。節目の37000円を下回ると、終盤にはマイナス圏に沈んだ。下げたところでは踏みとどまろうとする動きも見られたが、地合いが急速に悪化する中、小幅な下落で取引を終えた。TOPIXは終日プラス圏で推移。グロース250指数は日経平均より先にマイナス圏に沈み、小幅な下落で終了した。
東証プライムの売買代金は概算で4兆4100億円。業種別では石油・石炭、銀行、保険などが上昇した一方、輸送用機器、空運、非鉄金属などが下落した。3Qが最終黒字に転換したgumi<3903>が急伸。半面、今期は大幅営業減益の見込みとなったモイ<5031>が急落した。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり816/値下がり747。アドバンテストやディスコなど半導体株の一角が大幅上昇。きのう乱高下して大幅安で終えたトライアルがきょうは7%高と大きく上昇した。原油価格の上昇を手がかりにINPEX、出光興産、ENEOSなどに資金が向かった。弱めの米2月CPIを受けても米長期金利が上昇したことから、東京海上や第一生命など保険株が全般堅調。上方修正を発表したANYCOLORがストップ高となった。
一方、トヨタやホンダなど自動車株が軒並み安。日産自動車や三菱自動車の下げが大きかった。太陽誘電や村田製作所などハイテク株の一角が大幅安。GENDAは決算や1:2の分割が好感されず、7%を超える下落となった。ハウテレビジョンやKudanなど、前日業績関連のリリースで下げた銘柄が改めての売りに押された。
日経平均は前場は大幅高であったが、後場に入って下げに転じた。マイナス寄与度が大きかった銘柄はダイキン<6367>、ファーストリテイリング<9983>、コナミG<9766>、ファナック<6954>、京セラ<6971>などだが、後場に入って崩れているものが多く、指数主導で売られた印象。こういった動きが出てきてしまうと、今は日本株は買えないとの見方が強まってくる。
7日の終値は36887円、きょうの終値は36790円で、現時点では先週末比でマイナス。急失速したことで5日線(36863円、13日時点)も下回っており、流れは悪い。世界で一番影響力がある国のトップが何を言い出すか分からない状況にあるため、週をまたぐリスクは高まっている。先週金曜の7日は817円安と大幅安となった。あす14日はメジャーSQ日で、荒れる要素は多い。直近3月11日につけた安値が35987.13円。これを下回ることなく週を終えることができるかに注目したい。
トレーダーズ・ウェブ
関連ニュース
- 明日の戦略-米国株安を跳ね返してプラスを確保、あすは為替に要注目
- 明日の戦略-3桁下落も高値引け、悪い流れを断ち切れるか
- 明日の戦略-37000円台回復も反発力は鈍い、下押し圧力が和らぐかを注視
- ソフト99-急騰 KeePer技研が同社株を買い付けへ
- 後場コメント No.5 FCE、INPEX、ブッキングR、トーモク、フォーライフ、アイケイケイ
最終更新:3/13(木) 16:41