ECBの今月利下げを支持、域内経済は転換点へ=ラトビア中銀総裁
[リガ 1日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのカザークス・ラトビア中銀総裁はロイターに対し、ユーロ圏の経済が転換点を迎える公算が大きいことから、ECBが10月17日の次回理事会で金利を引き下げる「明確な」根拠があるとの考えを示した。
ユーロ圏の大半の国で経済回復がいまだ見通せない中、賃金の伸びが鈍化し利益率が縮小していることに言及した。
カザークス氏はラトビアの首都リガで行われたインタビューで、「10月の決定がかなり確実になるとの市場の見方に大いに同意する」と言及。「もちろん、決定について予断するつもりはない」とした上で、「私の見解では成長に対するリスクが重要であり、対処する必要がある」との考えを示した。
足元のインフレ率と実質域内総生産(GDP)が予想を下回るほか、ラガルドECB総裁を含む政策担当者らのメッセージがより明確になったことから、市場は10月17日の次回理事会での利下げを完全に織り込んでいる。
欧州連合(EU)統計局が発表した9月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)上昇率(速報値)は前年比1.8%と、2021年半ば以来初めて2%を下回った。
ロイター
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最終更新:10/2(水) 4:49