円は約34年ぶり156円台に下落、連日の安値更新-日銀決定会合後

4/26 12:34 配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 26日の東京外国為替市場で円相場は1990年5月以来となる1ドル=156円台に下落した。日本銀行の金融政策発表後に円安が加速。米国の利下げ観測が後退する中、日米金利差に着目した円売り・ドル買いに歯止めがかからない。通貨当局による円買い介入への警戒感が一段と高まっている。

円は対ドルで一時156円08銭まで下落。国債買い入れの方針に関する文言を削除したことで一時円が買われたが、出尽くし感から円売りに転じている。米国では景気の底堅さと粘着的なインフレを示す指標が相次ぎ、金利スワップ市場が織り込む年内の利下げ回数が2回以下まで減っている。

鈴木俊一財務相は26日午前の閣議後会見で為替市場の動向をしっかり注視しているとし、万全な対応を取っていきたいと述べていた。25日に米国のイエレン財務長官が為替介入はまれな出来事であるべきと発言したことについては、コメントを控えた。

為替市場の動向をしっかり注視、万全な対応取っていく-鈴木財務相

イエレン米財務長官が円相場で発言、為替介入は「まれ」であるべきだ

今月17日には日米韓の財務相が、通貨安を巡る日韓の深刻な懸念を認識しつつ「為替市場の動向に関して引き続き緊密に協議する」との共同声明を発表。主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議では、為替の過度な変動は経済に悪影響を与えるとしたコミットメントを再確認した。鈴木財務相は介入の環境は整ったとの認識を示しており、市場では2022年9月のように日銀決定や植田和男総裁の会見を受けて円安が加速したタイミングで円買い介入が実施される可能性が意識されている。

介入ポイントに一歩近づく円相場、植田総裁会見で2022年9月の再来も

(c)2024 Bloomberg L.P.

Bloomberg

関連ニュース

最終更新:4/26(金) 12:34

Bloomberg

最近見た銘柄

ヘッドラインニュース

マーケット指標

株式ランキング