ゴールドマン社長、米国の放漫な支出に警鐘鳴らす-英市場動揺が教訓

4/19 9:24 配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 米ゴールドマン・サックス・グループのジョン・ウォルドロン社長は、米国が政治危機に陥った場合、放漫な支出は同国を深刻なリスクにさらしかねないと警鐘を鳴らした。

ウォルドロン社長はセマフォーが主催した会合で「私が心配しているのは、政治危機と財務省システムの大きなレバレッジが重なる状況だ」とした上で、「レバレッジが大きいほどリスクも高まる。だから米政府が支出を制御することを願っている」と述べた。

同社長は、2022年に英国で年金基金混乱に伴い市場が動揺したことに言及した。英年金基金は、国債利回り低下に備えて年金負債対応投資(LDI)戦略を採用していたが、トラス政権(当時)が財源の裏付けのない減税などを発表すると、この戦略は裏目に出た。

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「英国で起きたLDI問題の発端は実際、政治危機だった」とした上で、「当時、トラス政権の予算は大きな信頼を得られなかった。英国債は売られ、その過程で英国債にてこの構造があることが判明した」と述べた。

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さらに、米国でも政治危機が起これば似たような混乱が生じる恐れがあると発言。「だからこそ、この問題を心配すべきだと思う」と述べた。

原題:Goldman’s Waldron Sounds Alarm Over LDI-Like Jolt to US Markets(抜粋)

--取材協力:Sridhar Natarajan.

(c)2024 Bloomberg L.P.

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最終更新:4/19(金) 9:24

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