10日の日経平均は大幅反発。終値は1028円高の56924円。米国株高を受けて、寄り付きから300円を超える上昇。半導体株や電線株など大型グロース株の動きが良かったほか、決算を材料に指数寄与度の大きいファーストリテイリング<9983>が急騰したことから、一気に上げ幅を4桁に広げた。
前場では節目の57000円を前にしては足踏みしたが、後場には1100円超上昇して57000円を上回る場面があった。57000円より上は定着しなかったものの、大きな失速はなく高値圏をキープ。終値でも4桁の上昇となった。一方、プライム全体では値下がり銘柄の方が多く、主力株の強さが目立った1日。TOPIXはプラス圏とマイナス圏を行き来して、小幅な下落で終了した。
東証プライムの売買代金は概算で8兆7300億円。業種別では非鉄金属、ガラス・土石、小売などが上昇した一方、鉱業、卸売、情報・通信などが下落した。米サンディスク株の大幅上昇を追い風に、キオクシアホールディングス<285A>が急伸。連日で上場来高値を更新し、3万円台に乗せた。半面、プライム市場における上場維持基準に適合しない状態となったことを公表したダブル・スコープ<6619>が急落した。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり469/値下がり1050。上方修正や増配を発表したファーストリテイリングが12%高となり、7万円台に到達。1銘柄で日経平均を約650円押し上げた。レーザーテック、東京エレクトロン、ディスコなど半導体株が大幅上昇。電線株も強く、フジクラが12%高となった。半導体関連に流れが向く中、今期の大幅増収増益計画を提示したローツェがストップ高まで買い進まれた。
一方、米国動向からソフトウェア、SaaS関連が嫌われており、NEC、富士通、フリー、マネーフォワード、ラクスなどが大幅安。原油との連動性が高い銘柄が弱く、石油資源開発のほか、伊藤忠や住友商事など商社株が売りに押された。任天堂、バンナム、スクエニなどゲーム株が全般軟調。本決算を発表したセブン&アイは買いが先行したものの、失速して3%を超える下落となった。公募・売り出しを発表したホットランドHDが急落した。
日経平均は今週2度目の4桁上昇。買いが大型株に偏ったいびつな上昇ではあったが、かなり値幅が出たし、いびつさを嫌って売り崩すような動きも見られなかった。8日に2878円上昇した後、間を置かず一段高となったことで、チャートの形状が良くなってきた。現状、下には5日線(55194円、10日時点、以下同じ)、13週線(54939円)、75日線(53938円)、25日線(53788円)など、多くのテクニカルの節目が控えている。今週の反動が出てきた場合には、5日線や13週線が位置している55000円どころで踏みとどまることができるかに注目しておきたい。
【来週の見通し】
堅調か。米国では決算発表がスタートする。中東リスクに敏感であった地合いから、個別業績を吟味する地合いにシフトしていくことで、マクロのネガティブ要因には一定の耐性を示す公算が大きい。中東情勢はまだ先行き不透明感が強いが、今週グローバル株式市場で大きく上昇する場面があっただけに、下げればリバウンド狙いの買いは入りやすい。戦闘終結に向けた話が進展するようなら、強い買いが入るだろう。好材料に対するポジティブな反応が大きくなることで、週間では水準を切り上げると予想する。
【今週を振り返る】
大幅高となった。トランプ米大統領がイランに提示していた交渉期限が日本時間の8日午前9時であったが、期限直前で米国とイランが2週間の停戦で合意に至ったことが伝わったことで、この日の日経平均は2878円高と派手な上昇。同日のダウ平均も1000ドルを超える上昇となり、世界的に地政学リスクに対する警戒が大きく後退した。日経平均は10日にも、大型ハイテク株や好決算を発表したファーストリテイリングがけん引役となって4桁の上昇。この2営業日の上昇が大きく貢献して、週間では3000円を超える上昇となった。日経平均は週間では約3800円の上昇となり、週間では3週連続で陽線を形成した。
【来週の予定】
国内では、3月マネーストックM2(4/13)、20年国債入札(4/14)、2月機械受注、3月訪日外客数(4/15)などがある。
企業決算では、コスモス薬品、久光薬、U-NEXT、アークス、コーナン商事、IDOM、QPSHD、カーブスHD、リテールPT、歌舞伎、CSP、ブックオフGH、ライク、イージェイHD、PRTIMES、メディアドゥ、銚子丸、東洋電、タキヒヨー、アステナHD、MERF、ククレブ、ミクロン精密、ギークリー、ELEMENTS、OlympicG、JESCOHD、ハブ、プロパスト、ライズ、TONE、天満屋ス、No.1、エムビーエス、インテリックスH、ジェーソン、ARアドバン、オータケ、ポエック、ソーバル、識学、ココナラ、チームスピリット、ヴィッツ、ビタブリット(4/13)、東宝、ベイカレント、Jフロント、高島屋、クリレスHD、DCM、イズミ、マネフォワード、いちご、SHIFT、松竹、マニー、乃村工、ドトール日レス、ディップ、アークランズ、松屋、SFoods、ウエストHD、TKP、パソナG、グローピンク、トランザクショ、ボードルア、ベクトル、FPパートナー、SFP、日本国土、AIT、モリト、オキサイド、note、三陽商、ラクトJPN、アクセルスぺ、スタジオアリス、エコス、東名、ABEJA、バロック、TENTIAL、IGポート、VRAIN、TWOSTONE、シンメンテHD、大庄、イートアンドH、レント(4/14)、日置電、ヨシムラフード、グラファイトD(4/15)、アジュバンH、ゲンダイAG(4/17)などが発表を予定している。
海外の経済指標の発表やイベントでは、米3月中古住宅販売件数(4/13)、中国3月貿易収支、米3月生産者物価指数(PPI)、IMFが世界経済見通し発表(4/14)、米4月ニューヨーク連銀製造業景気指数、米3月輸出物価指数、米3月輸入物価指数、米4月NAHB住宅市場指数、米地区連邦経済報告(ベージュブック)、米2月対米証券投資(4/15)、中国1-3月期GDP、中国3月鉱工業生産指数、中国3月小売売上高、中国3月固定資産投資、米4月フィラデルフィア連銀製造業景気指数、米3月鉱工業生産指数、米3月設備稼働率、IMF・世界銀行会合(~4/18 ワシントン)(4/16)などがある。
米企業決算では、ゴールドマン・サックス、ファスナル(4/13)、シティグループ、JPモルガン、ブラックロック、ジョンソン&ジョンソン、ウェルズ・ファーゴ(4/14)、モルガン・スタンレー、バンク・オブ・アメリカ、M&Tバンク、PNCファイナンシャル、プログレッシブ(4/15)、ネットフリックス、バンクオブニューヨークメロン、ペプシコ、キーコーブ、USバンコープ、トラベラーズ、アボット・ラボラトリーズ(4/16)、トリスト・フィナンシャル、リージョンズファイナンシャル、フィフスサードバンコープ、ステート・ストリート(4/17)などが発表を予定している。
欧州では4/15にASMLホールディング、アジアでは4/16にTSMCが決算発表を予定している。
小松
最終更新:4/10(金) 16:59