〔東京外為〕ドル、154円台後半=FRB高官のタカ派発言で上昇(17日午前9時)

4/17 9:04 配信

時事通信

 17日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、FRB高官によるタカ派的な発言を受けて、1ドル=154円台後半と34年ぶりの高値を更新した。午前9時現在は、154円69~70銭と前日(午後5時、154円39~39銭)比30銭のドル高・円安。
 前日の米国時間の序盤は、155円接近で日本政府・日銀による介入が警戒され、153円90銭近辺へ急落した。中盤にかけては、FRB高官の利下げに慎重な発言などを受けて、154円80銭手前へ切り返した。終盤は長期金利の上昇一服や介入警戒から伸び悩み、154円70銭前後で推移した。17日の東京早朝も同レベルで一進一退だった。
 FRBのジェファーソン副議長は講演で、「今後発表される指標がインフレの一層の持続を示唆するなら、引き締め的な政策スタンスを長期に維持することが適切になる」などと述べたほか、パウエル議長は討論会で「金融緩和が適切になる前に、インフレ鈍化への大きな確信が必要」などと発言した。
 FRB高官が早期の利下げに慎重な姿勢を改めて示したことから、米長期金利は昨年11月中旬以来の高水準を付け、ドル円は34年ぶりの高値を連日で更新した。
 東京市場も、米利下げの先送り観測を背景に強地合いを維持するとみられるが、政府・日銀が介入に踏み切る「防衛ライン」と意識される155円手前では買いが手控えられるもよう。当面は、上値を試したい市場と介入を辞さない構えの当局との神経戦が続きそうだ。
 ユーロは対円で上昇、対ドルは小幅高。午前9時現在は、1ユーロ=164円29~30銭(前日午後5時、163円91~94銭)、対ドルでは1.0620~0621ドル(同1.0617~0618ドル)。(了)

時事通信

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最終更新:4/17(水) 9:35

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