日米の関税交渉に対する期待感/オープニングコメント
30日の日本株市場は、買い先行で始まり、その後も底堅さが意識されそうだ。29日の米国市場は、NYダウが300ドル高、ナスダックは95ポイント高だった。3月の米雇用動態調査(JOLTS)求人件数や4月の米消費者信頼感指数が予想以上に悪化したため、成長減速を警戒した売りが重荷となった。ただし、ベッセント米財務長官が今後数週間で17か国との会合を予定しており、通商交渉が進展していることを明らかにした。米商務長官はインタビューで最初の貿易協定を巡り、議会の承認待ちであることを明らかにしたことを受けて、買戻しが優勢となった。シカゴ日経225先物は大阪比175円高の36085円。円相場は1ドル=142円20銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まることになりそうだ。米国市場では関税交渉の進展期待を背景に買われている。赤沢亮正経済財政再生相は30日から3日間の日程で訪米し、ベッセント米財務長官らと関税を巡る2回目の協議が予定されている。日米の関税交渉に対する期待感から買い戻しの動きが強まりやすいだろう。トランプ米大統領は、自動車関税の負担を軽減する大統領令に署名した。関税政策に対する強硬姿勢が和らいでいるとの見方から押し目買い意欲は強そうた。
日経225先物はナイトセッションで36230円まで買われる場面もみられた。ボリンジャーバンドの+1σ(36320円)に接近してきたことで、同バンドを突破してくるようだと75日線(37070円)辺りが次のターゲットとして意識されてくるため、先物市場ではショートカバーの動きが強まる可能性はありそうだ。トランプ大統領は自動車関税の負担を軽減する大統領令に署名したことで、自動車株への買い戻しが強まるようだと、センチメントを明るくさせそうだ。
フィスコ
最終更新:4/30(水) 8:45