【日本株】世界に通用する技術を持ち、10年後に“株価10倍”も見込める「ニデック」と「ダイキン工業」に注目!
●日経平均株価が「10年後に8万円」という予想が実現するなら
新興株や中小型株ではなく「大型株」で“株価10倍”も狙える!
今、日本株の常識は大きく変わりつつある。まず、東証の市場改革によって、低PBR改善策を打ち出す企業が増加。その期待感により、外国人投資家からの注目度がアップした。
さらに、貯め込み過ぎの資本を効率化し、配当や自社株買いに振り向ける動きも顕著になり、持ち合い株の売却や上場子会社の解消、M&Aも活発化。その結果、企業の稼ぐ力がアップし、環境的に株価が上がりやすくなっている。
そして、実際に3月下旬には日経平均株価が史上初めて4万円を突破。しかも、アナリストなどのプロ6人(なかのアセットマネジメントの居林通さん、ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチの小林大純さん、内藤証券の高橋俊郎さん、山和証券の志田憲太郎さん、プライムコムリサーチの松尾範久さん、ラカンリチェルカの村瀬智一さん)のうち、5人までもが「10年後の日経平均株価は、紆余曲折はありつつも8万円台に到達」と予想しているのだ。
日経平均株価が2倍以上になるなら、有名株や大型株であっても、成長の度合いによって株価や配当が10倍になることもあるだろう。つまり、従来の「10倍株=中小型株」という“常識”は崩れ、「大型株でも株価10倍になる」時代になったのだ。
●EVのモーターシステムで成長する「ニデック」や、
インドでの需要拡大に期待の「ダイキン工業」に注目!
10年で株価10倍を期待するなら、間違いなく伸びる分野のビジネスを手掛け、日本のみならず世界に進出し、強い技術や商品を持って勝負している企業を選ばなければならない。そこで、以下では誰もが知る有名大型株でありながら「株価10倍を目指せる」とアナリストが後押しする2銘柄を紹介しよう(※以下、株価などのデータは4月4日時点)。
一つ目の銘柄は、スマホからロボットまで多様なモーターを提供するニデック(6594)だ。
ニデックは世界で普及が進むEV(電気自動車)のモーターシステムを手掛けており、価格破壊が進む中国中心の戦略を転換。欧米での販売拡大を目指し、再スタートを切る。
「次世代の車のボディでは、ソフトメーカーなどの参入が見込まれます。彼らが必要とするのが、車の心臓部分となるモーターシステムです。ニデックはそこで採用されるような製品を作っています」(ラカンリチェルカの村瀬智一さん)
豊富なM&A実績も、今後10年の成長の武器に。昨年は日本では珍しく、買収先の同意を得ないまま旋盤メーカーの買収を宣言。最終的には買収先の同意を得て、成功を収めた。EV向けモーターシステムの赤字で株価は調整中だが、足元の業績は過去最高。2024年3月期で11期連続の増配を達成。この先の増配にも期待が持てる。
続いて紹介するのは、空調機器の売上高で世界トップのダイキン工業(6367)だ。
ダイキン工業の株価は、米国での住宅用空調の販売減などで調整中。しかし、「世界の人口増による住宅の増加や、新興国の生活環境の改善を考慮すると、将来は明るい」と、内藤証券の高橋俊郎さんは見る。
中期経営計画では、経済成長が目覚ましいインドの「一大拠点化」を掲げる。2024~2029年の住宅不動産市場の年平均成長率予測は24.8%と高い。インドを生産拠点化し、中東やアフリカなどへの輸出も目論む。
「強みの省エネエアコンで、市場拡大を上回る成長へ。補助金など、各国の政策面からの後押しにも期待が持てます」(山和証券の志田憲太郎さん)
ダイヤモンド・ザイ
最終更新:4/21(日) 21:21
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