フォードがバッテリーの発注削減、EV1台当たりの損失10万ドル超に

5/11 5:58 配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 米自動車大手フォード・モーターは、電気自動車(EV)事業の赤字拡大を食い止めるため、電池サプライヤーへの発注を減らし始めた。内情を知る複数の関係者が明らかにした。

フォードは韓国のSKオンやLGエナジー・ソリューション、中国の寧徳時代新能源科技(CATL)など、電池サプライヤーとの提携関係は維持しているという。非公開の情報だとして匿名を条件に関係者が述べた。

EV市場の減速が鮮明となっており、発注削減の動きはフォードのEV戦略縮小の一環だ。これにはバッテリー搭載モデルへの投資削減、新型EV投入の延期、値下げ、計画中のバッテリー工場の延期・縮小などが含まれる。フォードは今年、EV事業で最大55億ドル(約8570億円)の損失を予想しており、 ジム・ファーリー最高経営責任者(CEO)は最近、EV部門のモデルeが 「現在、会社全体の足を引っ張っている 」と述べている。

フォードの広報担当者は、サプライヤーとの関係や条件について通常コメントすることはないと述べた。CATLは「フォードとの協力関係は通常通り進行している」と述べた。SKオンとLGは、フォードとの契約は依然として有効だと述べたが、発注変更の可能性については現時点でコメントしなかった。

関係者の1人によると、フォードでは1-3月(第1四半期)にEV関連の損失が1台当たり10万ドルを超え、損失額は昨年の2倍以上に膨らんだ。

今回の動きは、EV業界の苦悩を改めて浮き彫りにする。米自動車メーカーは引き続きEV需要の下振れに直面。一方、韓国や中国などの電池メーカーは売れ残りの在庫が膨らんでいる。

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原題:Ford Cuts Battery Orders as EV Losses Top $100,000 Per Car(抜粋)

--取材協力:Heesu Lee、Danny Lee.

(c)2024 Bloomberg L.P.

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最終更新:5/11(土) 5:58

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