明日の戦略-大幅高で39000円を上回る、半導体株のラリーに期待

5/23 16:45 配信

トレーダーズ・ウェブ

現在値
日産証券G192+2
東祥722+13

 23日の日経平均は3日ぶり大幅反発。終値は486円高の39103円。米国株は下落したが、引け後に決算を発表したエヌビディアが時間外で急伸したことを好感して、上昇スタート。上げ幅を300円超に広げて38900円台に乗せたところで、いったん急速に値を消した。しかし、前日終値に接近しながらもマイナス圏入りは回避して盛り返すと、その後は強い基調が続いた。エヌビディアの決算に刺激されて半導体株が人気化した。

 300円近い上昇で前場を終えると、後場は一段高となって39000円を突破。39100円台では値動きが落ち着いたが失速することはなく、引けまで高値圏を維持した。500円超上昇する場面もあり、終値でも39000円を上回った。大型半導体株優位の地合いで、日経平均(1.3%高)とTOPIX(0.6%高)のパフォーマンスには開きがあった。新興銘柄は敬遠されており、グロース250指数は1.5%安と軟調に推移。連日で年初来安値を更新した。

 東証プライムの売買代金は概算で4兆4000億円。業種別では電気機器、機械、繊維などが上昇した一方、石油・石炭、鉱業、非鉄金属などが下落した。証券会社がフェアバリューを引き上げた東祥<8920>が大幅上昇。反面、立会外分売を予定していると発表した日産証券グループ<8705>が急落した。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり865/値下がり723。ディスコが8.0%高、レーザーテックが6.3%高、アドバンテストが5.4%高と、半導体株が大幅上昇。傘下にアームを抱えるソフトバンクGも4.3%高と強い動きを見せた。ニデック、イビデンなどハイテクグロース株の一角が急伸。株主構成に関する思惑から帝人が値を飛ばした。ほか、上方修正を発表した前沢工業や、株主優待の導入を発表したオカムラ食品工業が買いを集めた。

 一方、原油安を嫌気して、ENEOS、富士石油、石油資源開発などが売りに押された。三菱マテリアル、DOWAなど非鉄株も弱く、市況関連が嫌われた。国内の長期金利上昇を警戒して、三菱地所や野村不動産など不動産株が全般軟調。通期の純利益見通しを引き下げた大塚HDが下落した。

 日経平均は大幅高。半導体株の貢献度がかなり大きかったが、後場に入ってさらに買われて39000円を上回るなど、力強い動きを見せた。本日の米国株もエヌビディアの決算を好感して買われる可能性が高い。この点は織り込み済みであるため、あすは上昇のハードルが高くはなる。ただ、エヌビディアが生成AIおよび半導体に対する期待値を高めてくれており、売り急ぎは抑制されるだろう。本日買われた半導体株では、レーザーテック、ディスコ、TOWAなどが上場来高値を更新した。東京エレクトロンやアドバンテストなどにキャッチアップする動きが見られるかが注目される。半導体株に関しては、きょう一日で終わることなく、周辺銘柄も含めたラリーがしばらく続いてほしい局面。そうなれば、半導体株買いが一巡した後には、他の銘柄にも循環で資金が入りやすくなるだろう。

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最終更新:5/23(木) 16:45

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