10日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、実需の買いなどで、1ドル=155円台後半と高値圏で推移している。正午現在は、155円74~75銭と前日(午後5時、155円83~83銭)比09銭の小幅ドル安・円高。
前日のニューヨーク市場では、新規失業保険申請件数が市場予想を上回り、早期の利下げ観測が再燃。米長期金利の低下から日米金利差の縮小が意識され、ドル売り・円買いが優勢となった。
早朝の時間帯はさらに売りが強まり、155円20銭台に下落。ただ、東京市場に入ると押し目買いの動きが広がり、155円70銭台に上昇した。市場では「大型連休明けの『五・十日』でドル需要が強く出ているようだ」(大手銀行)との指摘が聞かれた。
実需に加えて、思惑的なドル買いも入っているとみられる。政府・日銀による為替介入への警戒感はあるものの、「直近介入が入ったと見られる水準は157円台だったので、そこまでは海外勢からの買いも入りやすい」(外為仲介業者)との声も出ていた。
ユーロは朝方から対円で上昇、対ドルは小幅安。正午現在は、1ユーロ=167円80~82銭(前日午後5時、167円26~28銭)、対ドルでは1.0773~0774ドル(同1.0734~0734ドル)。(了)
時事通信
最終更新:5/10(金) 12:35
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