(ブルームバーグ): 米エリオット・インベストメント・マネジメントは、英家電量販大手カリーズの買収に向けた取り組みから撤退する。11日のロンドン株式市場では、カリーズの株価が一時11%を超える下落となった。同社に関心を示す中国の電子商取引大手JDドットコム(京東)にとっては、買収案の提示に向けた道が容易になる可能性がある。
エリオットは、「カリーズ取締役会に何度も接触を試みたが、いずれも拒否された」と説明。3度目の提案に必要な情報が得られなかったと明らかにした。
エリオット側はこの数週間で1株当たり62ペンス、同67ペンスと計2回の買収案を提示。カリーズの企業価値を最大7億6000万ポンド(約1430億円)と評価したが、同社の価値はそれよりも大幅に高いとして、いずれも拒否されていた。
JDドットコムはまだ条件を提示しておらず、英国の買収ルールに基づくと今月18日までに正式な買収案提示の意思を示すか、撤退するか判断する必要がある。
カリーズの広報担当者はコメントを控えた。
英国の生活コスト高騰で、高額のエレクトロニクス製品の買い控えが起き、3年間で価値の約60%を失っていたカリーズには関心が寄せられていた。
原題:Elliott Ends Currys Takeover Bid After Retailer’s Snub (Correct)(抜粋)
(c)2024 Bloomberg L.P.
Bloomberg
最終更新:3/11(月) 18:01
Copyright © 2024 Bloomberg L.P. 記事の無断転用を禁じます。
© LY Corporation