ブラックストーン社長、インフレ根強く米利下げ遅れる－景気減速

（ブルームバーグ）： 米投資会社ブラックストーンのジョン・グレイ社長は、根強いインフレが米金融当局の利下げに踏み切る力を圧迫するため、経済成長は減速するとの見通しを示した。

９日にシドニーで開催されたマッコーリー・オーストラリア・コンファレンスでグレイ氏は、「経済成長の減速が見込まれる」と述べ、「中央銀行はインフレ高進を望まないため、利下げは遅れるだろう。米金融当局は辛抱強い姿勢を取り、年内に１回は利下げを行う機会があろう」と付け加えた。

米金融当局者は物価上昇圧力を抑えるため、二十数年ぶりの高金利を従来の想定よりも長く維持する必要性に言及しており、市場は経済の軌道を再評価している。パウエル連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）議長は先週、利下げを行うにはインフレ率が２％目標に戻りつつあるとの確信を得るべくさらなる作業が必要だとの見解を示していた。

グレイ氏は、自身の経済成長率予想は「コンセンサスより低い」と述べ、崖ではなく連続的な景気減速となり、インフレは引き続き低下するが、ペースは緩やかになろうと語った。

その上で同氏は、引き締め的な金利政策とそれに伴うディールメーキングの減速は通常、絶好の買い場をもたらすと指摘。「当社としては、中銀による本格的な利下げ開始に先立ち、警戒解除信号が出る前、そして人々が少し安心する前に投資できないかと話している。だからわれわれは投資を加速させている」と付け加えた。

原題：Blackstone’s Gray Sees Growth Slowing in Inflation Fight (1)}(抜粋)

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