元カーライル大塚氏の初ファンド運用へ、大手行などから1500億円

4/26 15:00 配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 米カーライル・グループ出身の大塚博行氏らが立ち上げた投資会社「ニュートン・インベストメント・パートナーズ」(東京都港区)は26日、初号ファンドがメガバンクや生命保険会社など国内大手金融機関から1500億円規模の資金を集めたと正式に発表した。

発表資料によると、ニュートンが初めて組成した「ジャパン・アクティベーション・キャピタル」1号ファンドは、三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友信託銀行、横浜銀行、大和証券グループ本社、SOMPOホールディングス、住友生命保険、明治安田生命保険など11社からそれぞれ一定額で出資の確約を得た。事情に詳しい関係者らによると、遅くとも年内に運用を開始する。

ニュートンは2023年7月の設立。今回の募集分から本格的にファンド運用を始めることになる。短期的な株価向上策を求めるアクティビスト(物言う株主)とは一線を画し、国内の成熟した大企業に投資し、少数株主として再び成長軌道に乗せるための戦略を提案する方針だ。

ニュートン経営陣には大塚氏をはじめ、元野村ホールディングス副社長の永松昌一氏ら経験豊富な人材が在籍するが、新興ファンドのため運用実績はない。それでも多くの大手金融機関が投資を決めた背景には、資産運用立国の実現に向け岸田文雄政権が打ち出した新規参入促進策がありそうだ。

住友生命は発表資料で、「新たな取り組みや戦略を有する新興運用会社が重要な役割を担うと考えている」と説明。明治安田生命は運用方針の合致に加え、「運用経験豊富な人材が適切に配置されており、想定するリターンの実現可能性が高い」と表明するなどニュートンの役割にそれぞれ期待感を示した。

関係者によればニュートンは今後、1号ファンドと並行して地方銀行や年金基金などの投資家を想定した2号ファンド、海外投資家向けの3号ファンドの資金も募集する。3号ファンドの投資家としては、政府系ファンド(SWF)や大学ファンド、ファミリーオフィスなどを想定しているという。

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最終更新:4/26(金) 17:52

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