21日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米感謝祭を控えたポジション調整の売りに押され、一時1ドル=147円台前半と2カ月ぶりの安値を付けた。午後5時現在は、147円51~52銭と前日(午後5時、148円90~91銭)比1円39銭の大幅ドル安・円高。
午前は米利上げ終了観測を背景とした調整売りに押され、147円60銭台に下落。
午後も売りが継続し、147円20銭台に一段安。その後はショートカバーで一時147円80銭前後に浮上したが、終盤は147円30~50銭台で安値もみ合いとなった。
ドル円は朝方から1円以上急落し、9月14日以来のドル安・円高水準を付けた。米感謝祭を前に、海外のヘッジファンドを中心に積み上がったドルロング・円ショートポジションを手じまう動きが優勢だった。
市場関係者は「ポジション解消は今晩がヤマ場」(国内銀行)と話す。市場では「低金利の円を積極的に買う必要性はなく、調整が終わればドル安・円高は収まる」(FX会社)とみる向きが多い。
米国時間にFOMC議事要旨が公表される。市場ではハト派的と受け止められ、追加利上げ観測が後退したが、「実際にどういった議論がなされたのか確認したい」(国内銀行)との声が聞かれた。議事要旨を受けた米長期金利の動向が注目される。
ユーロ円は下落。ユーロドルは8月11日以来、約3カ月ぶりの高値水準。米利上げ終了観測を受けて、ユーロ買い・ドル売りが強まった。前日にECB高官が市場の利下げ観測をけん制したこともユーロ買いを誘った。午後5時現在は、1ユーロ=161円58~59銭(前日午後5時、162円56~57銭)、対ドルでは1.0953~0953ドル(同1.0917~0917ドル)。(了)
時事通信
最終更新:11/21(火) 17:35
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