香港前場:ハンセン0.5%高で反発、上海総合は0.4%上昇

3/25 13:32 配信

サーチナ

 週明け25日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比79.52ポイント(0.48%)高の16578.99ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が40.98ポイント(0.71%)高の5798.65ポイントと反発した。売買代金は619億7500万香港ドルに縮小している(22日の前場は764億2670万香港ドル)。
 投資家のセンチメントがやや上向く流れ。米ナスダック指数の高値更新や、人民元安の一服が買い安心感につながった。中国人民銀行(中央銀行)は25日、人民元レートの対米ドル基準値を予想を上回る水準で元高方向に設定。上海外国為替市場では、対米ドルの人民元相場が急反発している。当局が元安を容認しているとの懸念が和らいだ格好だ。また、香港上場企業の通期決算報告が佳境を迎える中、好業績銘柄を物色する動きが強まったこともプラス。先週末は業績不振の銘柄が売りにおされ、全体相場を押し下げていた。ただ、上値は重い。米中対立の警戒感も広がっている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、アルミ産業の中国宏橋集団(1378/HK)が13.9%高。通期決算の利益が32%増加し、予想を上回ったことが材料視された。そのほか、飲食ポータルサイトの美団(3690/HK)が8.7高と上げが目立った。美団の決算では、純損益が黒字に転換している。
 セクター別では、石油関連が高い。大手3社の中国石油化工(386/HK)が2.0%、中国海洋石油(883/HK)と中国石油天然気(857/HK)がそろって1.9%、原油掘削の中海油田服務(2883/HK)が3.0%ずつ上昇した。中国石油化工の通期決算は13%減益だったものの、配当の増額を予定したことが好感されている。
 中国不動産セクターもしっかり。旭輝(884/HK)が5.3%高、碧桂園HD(2007/HK)が3.9%高、融創中国HD(1918/HK)が3.5%高、万科企業(2202/HK)が3.3%高で引けた。
 医薬品開発受託機関(CRO)など創薬支援関連の銘柄群も物色される。薬明生物技術(2269/HK)が8.1%高、無錫薬明康徳新薬開発(2359/HK)が7.7%高、薬明合聯生物技術(2268/HK)が6.0%高、来凱医薬(2105/HK)が3.1%高と値を上げた。
 半面、自動車セクターは総じて安い。北京汽車(1958/HK)が13.7%、吉利汽車HD(175/HK)が3.0%、浙江零ホウ科技(9863/HK)が2.9%、長城汽車(2333/HK)が2.6%ずつ下落した。北京汽車の減益決算を受け、セクター全体の業績不振が意識されている。
 中国の証券・保険セクターもさえない。国聯証券(1456/HK)が2.8%安、中信証券(6030/HK)が2.6%安、広発証券(1776/HK)が1.9%安、中国人寿保険(2628/HK)が3.0%安、新華人寿保険(1336/HK)が2.5%安と値を下げた。
 一方、本土マーケットは3日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.44%高の3061.36ポイントで前場の取引を終了した。エネルギー株が高い。不動産株、素材株、インフラ関連株、自動車株、銀行株なども買われた。半面、証券株は安い。酒造株、半導体株も売られた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)

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最終更新:3/25(月) 13:32

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