〔米株式〕NYダウ続伸、151ドル高=ナスダックも高い(15日午前)
【ニューヨーク時事】15日午前のニューヨーク株式相場は、トランプ米政権の高関税政策の動向に警戒感が強い中を、続伸している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時現在、前日終値比151.63ドル高の4万0676.42ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は96.01ポイント高の1万6927.49。
トランプ米大統領は14日、輸入される自動車や同部品に対する25%の追加関税に関し、「カナダやメキシコ、他国製の部品を使用している自動車メーカーへの支援を検討している」とし、減免などの救済策を講じる方針を示した。「米国内で(部品を)生産するには少し時間がかかる」と話し、サプライチェーン(供給網)の国内移転を進めるための猶予期間を設けるもよう。一方、米商務省は同日、半導体や製造装置、医薬品の輸入に関する安全保障上の調査に着手したと明らかにした。政権が打ち出す関税政策の動向が注視される中、ダウはひとまず買い先行となっている。
この日発表された米金融大手の決算が底堅い内容だったことも投資家心理の改善につながっている。バンク・オブ・アメリカが発表した2025年1~3月期決算は増収増益。相場の乱高下を背景に株式トレーディング収入が過去最高を更新したことが奏功した。シティグループが発表した1~3月期決算も増収増益を計上した。
朝方発表された4月のニューヨーク州製造業景況指数が総合でマイナス8.1と、前月(マイナス20.0)から上昇し、市場予想を上回ったことも強材料視されている。
ダウ構成銘柄では、ゴールドマン・サックスやアメリカン・エキスプレスなど金融株などを中心に買いが優勢となっている。一方、ボーイングは1%超安。中国政府が国内航空会社に、ボーイングから航空機の追加納入を一切受けないよう指示したと伝わった。(了)
時事通信
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最終更新:4/15(火) 23:35