いくら保湿しても潤わない…美容業界が伝えない「肌トラブル」の本当の原因

4/20 17:02 配信

ダイヤモンド・オンライン

 花粉、黄砂、強くなる紫外線など、春は肌トラブルが起こりがちです。あなたは美容エステや皮膚科などで、このような言葉をかけられたことがないでしょうか?
「毛穴が広がっていますね、角栓を取りましょう」「乾燥していますね、もっと保湿しましょう」「赤みがありますから、洗顔を控えましょう」……これらはすべて対症療法。一時的に良くなったとしても、症状はまたぶり返します。
肌改善には、その症状につながった原因を知ることが必要、と肌改善研究家の北野和恵さんは言います。北野さんの著書『1日5分のアンチエイジング 洗顔革命』(青春出版社)から、肌の本当の改善方法を紹介します。

● 美容業界が伝えない「肌トラブル」の本当の原因

 加齢とともに水分量が減少し、ターンオーバーは遅くなっていく。これらのことは、すでにご存じの方も多いことでしょう。

 それでも、「いくら保湿しても潤わない」「角質除去をやってみたけど、変わらない」「エステに行っても1週間経つとまた元通り」……と多くの方が、思うような結果を得られていないのです。

 どんなに努力しても結果につながらないのはなぜなのでしょうか?

 実は、これまで美容業界が伝えていない本当の原因が、別にあったのです!

 それは「アブラの酸化」です。

 アブラは酸化が進むと変色し、固形化するという性質があります。

 このアブラの変容こそが、肌トラブルの根本的な原因だったのです。

 肌のアブラの酸化が進むと、ピーンとはりついたアブラに変わり、まるで肌にラップをかけた状態になり、そのラップ膜が水分を弾いてしまうのです。

 クリーム、オイル、ジェルなどは一時的にしっとりした感覚にはなりますが、つけるほど油膜が増えていきます。

 そしてその油分は酸化していくわけです。

 ……もう、おわかりですよね?

 そう、油分に頼るほどラップ膜が増え、水分がなじまず乾燥状態に陥ってしまいます。

 乾燥、かゆみ、赤み、かさつき、シワといった肌トラブルがあっても、必要な水分を肌の内部に送り込んであげることができないのです。

 さらに恐ろしいことに、アブラはターンオーバーのさまたげにもなります。

 アブラは肌表面、角質の間、毛穴の中に存在し、肌の保護や角質をつなげる糊(のり)となる役割がありますが、酸化し固形化が進むと、接着剤のように固まります。

 肌表面には膜ができ、角質はがっちりと固められ、毛穴の中では詰まりが生じます。

 自然とはがれていくはずの古い角質がはがれず、ターンオーバーが乱れてしまいます。

 「いくら保湿しても潤わない」「角質を取りたくてもうまくいかない」と、どんなに努力を重ねても結果が出なかったのは、アブラの劣化が改善されていなかったからです。

● 肌は潤いがなくなるのではなく、アブラが固まっていく

 ひじやかかとはガサガサだし、肌の乾燥も以前より気になってきた。「年齢を重ねると、アブラはなくなっていくのね……」そう思っていませんか?

 そんなことはありません。年齢に関係なく、アブラは肌に十分あります。

 正しくは、「年齢を重ねていくとアブラはなくなる」ではなく、「年齢を重ねるとアブラは固まる」のです。

 前項でお伝えしたように、アブラは酸化すると固まるという性質を持っています。しかも、「ロウ」のように固まっていきますから、アブラを感じないだけなのです。

 小鼻を触ってみてください。 他の部位に比べ、がっちりとかたくなっていませんか?  かたくなっているとしたら、それはアブラの固形化が進み、角質や皮脂が何層にも蓄積されてしまった状態です。

 眉間が盛り上がっている、顎に吹き出物がよくできる、頬の毛穴が広がっているといった症状がある場合は、その部位のかたさもチェックしてみましょう。

 そのかたさこそ、古い皮脂と角質の層です。

 肌のアブラが新鮮な状態なら、皮脂も角質も自然とはがれていきます。しかし、酸化が進みアブラが固形化してしまうと角質も固まってしまい、はがれることができなくなるのです。 古い角質に水分はなじまず、どんどん乾燥した状態になり、肌老化が加速します。

 つまりアブラを酸化させないことが、スキンケアで最も大切だといえるのです。

● 肌トラブルを悪化させるやりがちな3つの間違いケア

 何かしなければ……と対処したつもりが、かえってトラブルを悪化させることもあります。

 やりがちな間違いケアを3つご紹介しましょう。

 (1)洗顔を控える

 「朝は水洗いだけです」という方にその理由をおたずねすると、「乾燥や洗顔後にツッパリ感を感じるから」とおっしゃいます。

 実は乾燥は古い角質がたまっていることや、アブラ膜ができていることが原因であり、洗顔後のツッパリ感は汚れの取り残しで起こります。

 (2)油分に頼る

 加齢とともにアブラがなくなっていくのは目に見える症状であって、実際にはアブラはあります。

 化粧品売り場に行くと「保湿したあとは蓋をしましょう」と言って、クリームやオイル、ジェルなどをすすめられます。

 しかし、肌が必要としているのは、水分です。水を弾くような油分の強い化粧品をつけてしまうと、どうなるでしょうか? 水はなじんでいきません。

 「肌に蓋をする」という言葉通り、保湿できない、ターンオーバーできないといった肌機能が失われる状態に陥るのです。

 (3)肌を保護する

 50代のお客様が 「化粧水のあとは○○クリームをつけて、目元にはコレで、シミ部分には美白のコレ、それからたるみにこれがいいと言われて……」 と、なんと9つものクリームをつけていらっしゃいました。

 シミ、シワ、乾燥、たるみ、毛穴……と悩みが増えていくほど、化粧品アイテムが増えてしまったそうです。

 確かに年齢を重ねると、あれこれと気になる肌症状は出てきます。しかし何もかもが足りなくなっていくのではありません。 それどころか過剰に肌を守ろうとすると、肌のチカラが衰えていきます。

 スキンケアは、私たちの肌に備わっているチカラを活かすことが大切なのです。

● 洗顔がスキンケアの悩みを解消するカギだった!

 ここまで読んでいただいて、アブラが酸化してしまうことで、保湿ができない、排泄ができないといった状態に肌が陥るということはご理解いただけたかと思います。

 健康な肌とは、肌が正常に機能している状態のことです。そのためには、アブラをきちんと落とす必要があります。

 そこで私は、「洗顔」を研究したのです。

 肌表面だけでなく毛穴の中にも潜んでいるアブラをどうやって取り除いたらいいのか、何度も実験を繰り返しました。

 蒸しタオルを使って拭き取ってみる、すすぐお湯の温度を高くする、濃度の高い泡で洗う、顔の左右で洗い方を変えてその違いを比べたこともありました。

 そうして数年かけてやっと、肌に負担をかけずに毛穴の中や角質に潜む古いアブラを浮かせて取る洗顔法を考案したのです。

 北野式洗顔は「一生モノの洗顔法ですね」と言われるようになりました。

 肌への負担は抑えつつ、アブラを浮き上がらせて落とす洗顔法です。

 北野式洗顔をはじめると、起床の際、アブラ浮きが目立つようになる方がおられます。

 これこそが肌に潜んでいたアブラです。

 朝と晩に、洗顔を行いましょう。

 洗顔が終わったら洗面器の内側を必ずチェックしてください。指で触ってざらつきを感じたら、古い角質が取れています。 ネトネトしているなら、アブラが取れています。

 何もない……という場合は、まだまだ酸化したアブラが肌にはりついていますので、油分に頼ったスキンケアを見直し、北野式洗顔を続けてください。

 北野式洗顔の効果が出はじめるのは、肌の状態によって人それぞれではありますが、私のこれまでの経験値から、早い方はその日のうちにくすみが取れてきます。

 1週間ほどで肌がやわらかくなり、化粧水がなじむようになります。同時に、固形化していたアブラが溶け出すため、アブラ浮きの量が増えることもあります。

 1カ月ほどすると毛穴が徐々に小さくなり、顔の引き締まりを実感される方が多いです。1年、2年と続けるうちに、「シミが薄くなりました!」と、ご報告くださることもあります。

 繰り返しになりますが、アブラは肌表面だけでなく毛穴や角質にも絡んでいるのです。

● 北野式洗顔の方法

 北野式洗顔に必要なもの

 洗顔を行うのは洗面台でも、お風呂場でもかまいません。

 どちらの場合も、次のアイテムを用意してください。

 ・洗面器……顔全体が入る大きさのもの
・ターバン(カチューシャ)……髪が落ちてこないようにするため
・泡トレイ……作った泡を置いておくためのトレイ
・洗顔用石鹸……スクラブが入っていないもの
・タオル……柔軟剤を使っていないものが好ましい

 北野式洗顔の流れ

 北野式洗顔は、次の手順で行います。

 (1)泡を作る
(2)予洗い(1分以上)
(3)泡で洗う(1分以内)
(4)ぶくぶくすすぎ
(5)冷水で引き締める
(6)流水で仕上げる

 「予洗い」で毛穴の中のアブラや皮脂汚れをふやかしてから、それをふんわりとした「泡でキャッチ」していきます。

 さらに「ぶくぶくすすぎ 」で毛穴の中のアブラや汚れをすすぎ取ります。

 そして、開いた毛穴を閉じるために「冷水に顔をつけます」。

 残った泡を完全に取り除くために、優しく「流水ですすぎ」仕上げます。

ダイヤモンド・オンライン

関連ニュース

最終更新:4/20(土) 17:02

ダイヤモンド・オンライン

最近見た銘柄

ヘッドラインニュース

マーケット指標

株式ランキング