パウエル議長、母校卒業生に「自己を超えて考える」よう呼び掛け

5/20 7:02 配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は19日、母校であるジョージタウン大学法科大学院の卒業生に向けたビデオ講演で公職に就く重要性を訴えた。

同大学院修了後数年で法曹界を離れて投資銀行業界に入ったパウエル氏は、自身が受けた教育が公職の機会も含め多くのキャリアの道を開いてくれたと強調した。

「皆さんはそれぞれ、自分が選んだ分野で成功を収める能力を持っている。同時に、社会に変化をもたらすために自分の才能をどう活用し、還元するかということも考えることが重要だ」とした上で、「自己を超えて考える」よう訴えた。

パウエル氏は同大学院の卒業式に事前に録画したビデオを寄せた。同氏は16日遅く、新型コロナウイルス検査で陽性と判明。FRBの報道官によると、議長には症状が出ており、外出を控えているという。

パウエルFRB議長、新型コロナウイルスに感染ー自宅で仕事継続

パウエル氏はビデオで、投資銀行ディロン・リードのジュニアバンカーだった時に、勇気を振り絞って当時の上司ニコラス・ブレイディ氏に、機会があれば政府機関で働きたいと伝えたことを語った。

その後、ブレイディ氏はある石油会社を敵対的買収から守る取り組みでパウエル氏に助力を求め、両氏は数カ月の間、幾度となくワシントンを行き来した。数年後、ブレイディ氏は財務長官に就任し、パウエル氏に協力を求めたという。「これが私に重要な公職への道を開いた」とパウエル氏は説明した。

その上で、「私が言いたいのは、もし私があの日、自分のデスクを離れ、15階まで上がり、彼のオフィスを訪ねていなかったら、私のその後の人生は大きく変わっていただろうし、今日このような機会を得ることもなかったということだ」と述べ、「勇気を振り絞ってほんの少し自ら動いたことが、私の人生を変えた。少しの自発性で誰ものキャリアを変えることができる」と呼び掛けた。

原題:Fed’s Powell Urges Law Grads to ‘Think Beyond Yourselves’(抜粋)

(c)2024 Bloomberg L.P.

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最終更新:5/20(月) 7:02

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