(ブルームバーグ): 高級腕時計のオークションは2023年に需要の「深刻な落ち込み」に見舞われていたことが、新たなリポートで明らかになった。地政学的な緊張が高まる中で富裕層の買い手が慎重姿勢を強め、高額時計への熱狂も薄れたようだ。
調査会社マーキュリー・プロジェクトのリポートによると、23年の大手オークション会社での腕時計売買金額は記録的水準だった前年から13%落ち込み、6億1000万スイスフラン(約1030億円)にとどまった。
新型コロナのパンデミック(世界的大流行)期とその直後には、低金利などで潤沢な資金を手にした買い手からの需要が急増し、ロレックスやパテック・フィリップなど高級腕時計の価格を空前の水準に押し上げていた。しかし、ウクライナや中東で戦争が勃発し、世界的な経済成長も不安定になるなか、高級腕時計ブームは後退した。
同リポートによれば、2023年に100万スイスフラン以上で落札された腕時計は58本と、2022年の98本から41%減少。最も高額で落札された腕時計5本のうち3本をパテック・フィリップが占めた。
原題:Luxury Watch Sales at Auctions Slump From Post-Covid Surge(抜粋)
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最終更新:3/13(水) 0:15
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