中国の鉄鋼輸出、4月も堅調を維持-貿易摩擦激化の火種くすぶる

5/9 17:21 配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 中国の鉄鋼輸出は4月も900万トンを上回る水準を維持した。これによって、過剰生産を背景に余剰在庫が安価で海外に放出されているとの議論が後押しされる可能性が高い。

9日の税関データによると、4月の鉄鋼輸出は922万トンとなった。記録的な水準だった前月からは減少したものの、今年1-4月の輸出量は3500万トンと、同期間としては2016年以降で最大の規模に膨らんだ。

諸外国が中国の行き過ぎた生産能力に懸念を示す中、鉄鋼は貿易摩擦激化の火種となる数多くの分野の一つに過ぎない。長引く不動産市場の危機で国内消費が抑制される状況下で、世界最大である中国の鉄鋼業界が歴史的な過剰生産に十分対応できていないことが再び表面化している。

鉄鋼の主原料である鉄鉱石の輸入は、今年3回目となる1億トン超えとなった。輸入された鉄鉱石の多くは港に積み上げられ、在庫が季節的な基準を上回っており、国内需要の弱さが示されている。

一方、銅の輸入は前月から減少。国際価格の上昇が買い控えにつながった。アルミニウム輸出は3カ月ぶりの高水準となった。原油の輸入は今年に入って旺盛な需要がみられたものの、製油所が季節的なメンテナンスに入ったことが影響し、7カ月ぶりの高水準から縮小した。

原題:China’s Steel Exports Stay Firm as Trade Tensions Rachet Up (2)(抜粋)

(c)2024 Bloomberg L.P.

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最終更新:5/9(木) 17:21

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