FRBが支える米株への強気、バブルのリスク生む-ヤルデニ氏

3/26 14:04 配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 米連邦準備制度理事会(FRB)は投資家が米国株に対して強気でいること以外を難しくしている。

これは短期的には全く問題ないかもしれないが、長期的なバブルのリスクを生む。バブルは通常、良い終わり方はしない。

ブルームバーグテレビジョンの番組「サーベイランス」の何人かのゲストが先週、2000年代半ばと比較したのは、このことを示唆してのものだった。ヤルデニ・リサーチのエド・ヤルデニ氏も25日、同様の考えを示し、トレーダーがドットコムバブルの種をまいた時のことを思い出したと語った。

「もしかしたら、1990年代に似始めているかもしれない。90年代のどの時点かと聞かれれば、1996年12月5日、グリーンスパンFRB議長(当時)が『根拠なき熱狂』であるかどうかをどうやって判断するのかと問いかけた時だと思う。私は、相場が急激に上昇し過ぎることを懸念している。上昇するのは素晴らしいことだ。メルトアップは素晴らしい。だが、メルトダウンにつながる可能性がある」と語った。

ウォール街で最も有名な強気派の1人からこのような警鐘を聞いたのは印象的だった。ヤルデニ氏はS&P500種株価指数について自分は楽観的だと述べている。

「私は年末までに5400になると予想している。しかし、このままでは今週中に5400に達する可能性がある」と同氏は述べた。

結局のところ、経済が好調に見え、企業の技術革新が進み、利下げ迫っている今、投資家がリスク証券、あるいは大半の米資産に対して過度に悲観的になることは難しい。

フランクリン・テンプルトンの債券担当最高投資責任者(CIO)ソナル・デサイ氏は、長期債ですら魅力的な可能性があるとみている。米国の中立金利は現在約4%でFRBが伝統的に想定してきた中立の水準を1.5ポイントほど上回っていると同氏は考えているが、それでも債券は投資家を引きつけ続けるだろうと述べた。

FRBはより高い中立金利を示唆-ブラックロックのヒルデブラント氏

ビアンコ・リサーチのジム・ビアンコ氏に言わせれば、債券については慎重になる理由がある。予想を上回るインフレ率が数回示されれば、当局が高インフレの長期化を許しているという現実が認識されるだろうと同氏は指摘した。

一方で、長期的には慎重であるべきだと考える投資家も、強気の姿勢に傾いている。パーティーが続く限りは、多くの投資家にとって好ましい条件がそろっている。

ヤルデニ氏は、何度かインフレ率が予想を上回った後でもパウエルFRB議長が利下げを口にし続けたことを挙げ、「FRBプットが実際に戻ってくるかもしれないと考えている」と述べた。

(ブルームバーグ・サーベイランスはブルームバーグテレビジョン・ラジオの朝の番組です。この記事は番組の一部を紹介したものです)

原題:Yardeni Says Fed-Backed Bulls Create Bubble Risk: Surveillance(抜粋)

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最終更新:3/26(火) 14:04

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