中国不動産開発の万科、2023年通期利益46%減-債務を2兆円超削減へ

3/29 2:54 配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 資金繰り難に陥っている中国の不動産開発会社、万科の昨年の利益は予想された以上に落ち込んだ。中国の不動産危機が長期化するなかデフォルト(債務不履行)回避に努める同社は、債務を約140億ドル(約2兆1200億円)削減する計画を明らかにした。

万科が28日遅く証券取引所に提出した文書によると、2023年通期の株主に帰属する純利益は前年比46%減の122億元(約2560億円)。ブルームバーグが調査したアナリストは14%の減益にとどまると見込んでいた。

万科は「堅実なレバレッジ解消」を進め、向こう2年で1000億元を超える債務削減を目指すと表明。現金や株式による配当は見送った。同社が通期で無配となるのは、中国株式市場に1991年に上場して以来初めて。

中国不動産業界は低迷が数年続き、これまでデフォルトを回避できている大手の一部をも圧迫している。中国恒大などの競合がデフォルトした今、主要株主が深圳の国営会社である万科は、大手不動産開発会社に対する政府支援の試金石と見なされている。

万科の2月の契約販売額は前年同月比53%減の140億元と少なくとも6年ぶりの大幅な落ち込みで、資金難に拍車をかけた。フィッチ・レーティングスは先週、ムーディーズ・レーティングスに続いて万科の格付けをジャンク級に引き下げ、さらなる格下げもあると警告した。

原題:China Vanke Profit Tumbles 46%, Vows to Cut Debt By $14 Billion(抜粋)

--取材協力:Jing Jin.

(c)2024 Bloomberg L.P.

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最終更新:3/29(金) 2:54

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