〔東京外為〕ドル、154円台後半＝米利下げ先送り観測で上昇（23日午前9時）

　23日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場（気配値）は、引き続き米利下げ先送り観測に支援され、1ドル＝154円台後半で上昇している。午前9時現在、154円81～82銭と前日（午後5時、154円65～66銭）比16銭のドル高・円安。
　前日の海外市場では、欧州時間は若干買われて154円70銭台に浮上。米国時間の序盤は同水準で推移したが、中盤には154円80～85銭台へと小幅に水準を切り上げた。ただ、同水準では上値が重く、終盤は戻り売りに押され、154円80銭前後に伸び悩んだ。東京の早朝は154円75～80銭前後で取引されている。
　ドル円は、引き続き「米利下げが先送りされるとの観測が支援要因」（FX業者）となっている。また、日銀が今週末の決定会合で現状維持を続ける、との見方もドル円の地合いを底堅くしている。ただ、「155円が接近しており、いつ介入が入ってもおかしくはない」（大手邦銀）ため、「積極的には上値は追いにくい」（先のFX業者）と指摘される。
　また、週後半には日銀決定会合のほか、1～3月期の米国内総生産（GDP）速報値や3月の米個人消費支出（PCE）物価指数などの重要指標の発表も控えており、「東京時間は介入を警戒しながらも、様子見ムードが強まるのではないか」（先の大手邦銀）との声も聞かれる。
　ユーロも対円は上昇、対ドルは横ばい圏。午前9時現在、1ユーロ＝164円93～94銭（前日午後5時、164円82～84銭）、対ドルでは1．0653～0653ドル（同1．0658～0658ドル）。（了）