27日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、持ち高調整などによるドル売り・円買いに押され、1ドル=156円台後半に弱含んでいる。正午現在は156円71~73銭と前週末(午後5時、157円04~06銭)比33銭のドル安・円高。
前週末の米国時間は、5月の米ミシガン大消費者景況感指数(確報値)が69.1と市場予想を上回る結果となったが、1年先の期待インフレ率は速報値の3.5%から3.3%に下方修正されたため、米長期金利が低下。これを受け、日米金利差縮小を意識したドル売りが強まり、一時156円80銭前後まで軟化した。取引終盤に向けては、利下げ観測後退による買い戻しや利益確定などによるドル買い・円売りが入り、157円近辺に浮上した。その後は156円90銭前後で推移した。
こうした海外市場の流れを引き継ぎ、この日の東京時間は156円80銭台でスタート。仲値にかけては実需筋の売り買いが交錯し、一時156円90銭台に上昇したものの、徐々に持ち高調整や利益確定の売りが優勢となり、156円60銭台に下落した。その後は新規の手掛かり材料に欠く中、156円60~70銭台を中心にもみ合った。
ドル円は、157円台では政府・日銀による為替介入への警戒感から「上値が重い状況」(外為仲介業者)になっている。また、市場では「英米ともに休日で市場参加者が少ないため、方向感が出にくくなっている」(シンクタンク)との声が聞かれた。
ユーロは朝方に比べ対円で軟調、対ドルで小動き。正午現在、1ユーロ=170円04~05銭(前週末午後5時、169円98~170円00銭)、対ドルでは1.0847~0852ドル(同1.0824~0824ドル)。(了)
時事通信
最終更新:5/27(月) 12:35
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