2025年最新版!「有名400社への就職に強い大学」ランキング。2年連続で“あの大学”が1位に
18歳人口が急減する日本。オンラインなど多様な学びが広がる中、日本の大学は今後どう変わっていくのか? そして、そんな中で勝ち組となる「本当に強い大学」はどこか?
『週刊東洋経済』では毎年、臨時増刊『本当に強い大学』を刊行し、最新の大学の現状や課題をまとめている(2025年版はこちら)。
大学生の売り手市場が続き、就職先にこだわらなければ大半の学生が就職できる時代だ。そのため現状、一般企業を含めた実就職率の比較で大学の実力を測るのは難しい。そこで、大学生の人気が高い有名企業や資格取得が前提となる専門職といった、ハードルが高い職業の就職状況から、カテゴリーごとに「大学の真の実力」を検証していく。
まず、有名企業全般の就職に強い大学について「有名400社実就職率ランキング」を見ていこう。
■就職先はトヨタや三菱電機
1位は前年に続き豊田工業大学。かつては、2位の東京科学大学(旧東京工業大学)と3位一橋大学がトップを争っていたが、豊田工業大が逆転した形だ。同大の有名企業実就職率の伸びは高く、2020年卒のランキングでは実就職率37.3%で8位が、24年卒は23.8ポイント伸びて61.1%となった。
教育・研究環境の充実に加え、1年次と3年次に学外実習を設けるなど、理論と実践の両輪で学生を育成している。少人数教育が特徴で、卒業生137人中、トヨタ自動車(11人)や豊田自動織機(5人)、三菱電機とデンソー(各3人)などの有名企業に就職者を出している。
東京科学大の就職者が多い企業は、日立製作所(36人)、野村総合研究所(29人)、アクセンチュア(24人)、日産自動車とソニーセミコンダクタソリューションズ(各22人)など。24年卒では、前年を0.2ポイント上回り、前年3位から順位を上げたが、24年秋に一般企業への就職者が少ない東京医科歯科大学と統合したことから、今後は有名企業対象の実就職率が下がる可能性が高い。
一橋大は、前年を2.6ポイント下回り前年の2位から順位を下げた。就職者が最多の企業は三井住友銀行(19人)で、アクセンチュア(15人)、三井住友信託銀行(13人)などが続く。
■工科系大学が強さを発揮
前出の豊田工業大や東京科学大に加え、4位に名古屋工業大学、5位に東京理科大学が入るなど、工科系大学が強いことが特徴で、ベスト10のうち6大学を占めている。情報化社会の急速な進展に伴い理系人材のニーズは高まるばかり。これからも、工科系大学の実就職率は高まるとみられる。
総合大学では慶應義塾大学が6位にランクイン。7730人という多くの卒業生のうち、43.9%が有名企業に就職している。就職者が多い企業は、ベイカレント(124人)、アクセンチュア(100人)、デロイト トーマツ コンサルティング(83人)、三井住友銀行(67人)など。
大規模総合大学のカテゴリーでは、早稲田大学が9位に入った。卒業生が1万1671人と多いこともあるが、実就職率は36.7%で慶應義塾大より低い。ベンチャー企業や地方企業、海外の企業など、多様な就職先を選ぶ傾向が強いことが、有名企業に限定した早慶の実就職率の差となっているようだ。就職者の多い企業は慶應義塾大と似た傾向で、アクセンチュア(100人)、NTTデータグループ(98人)、ベイカレント(85人)、みずほフィナンシャルグループ(79人)などだ。
■有名400社実就職率ランキング①
■有名400社実就職率ランキング②
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最終更新:6/26(木) 15:52